先ごろ、アルツハイマー病の初めての治療薬が日本でも承認申請されました。
アルツハイマー病は、一般的には進行性の難病であり、その進行度合いをある程度コントロールできるものの、従来は根本治療が困難とされていました。
今回の新薬の登場で、対象患者が発症初期の段階に限定されるものの、患者にとっては希望の光となっています。
このように現代医学は、技術の進歩と関係者の努力により、様々な問題をクリアしてきました。
一昔前であれば高い致死率の病気でも、現在は死に至らずに回復する病気が数多くあります。
そのお掛けで現代人の寿命は延び、医療体制の充実と相まって安心して社会生活を送れるようになりました。
そして、生殖医療や遺伝子治療の分野など、一部では「神の領域まで踏み込んだ」と言われるまでなっています。
ただ、私たち現代人は、一つだけ心しておくべきことがあります。
それは、「最終的に医学は敗れる」ということです。
別の言葉で言うならば、どんなに医療が進歩しようとも、人間は必ず死ぬということです。
この単純な事実の前に、私たち人間は受け入れるしかなく、謙虚であるべきではないでしょうか。
もちろん、医学の進歩は否定すべきものではあません。
しかし、医学万能、科学万能の考え方が唯物論につながり、この世が全てと考えるならば、私たち人間は本当の意味で幸福になることはありません。
大切なことは霊的人生観を受け入れることであり、霊的真実に基づく医学こそ真の意味での医療の発展につながるということを忘れてはならないと考えます。