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2022/11/05【“新たな総合経済対策”の問題点とは】

 10月末、政府は新たな総合経済対策を発表しました。

 対策の柱は急激な物価高に対応するために、電気・ガス料金を標準的な世帯で4万5千円支援することなどで、総額29兆円余りとなっています。
 

 確かに、直近の消費者物価指数は3%を超えて上昇し、消費増税の影響を除けば31年ぶり水準となっていますから、何らかの経済対策を講じなければ、家計への負担は重くのしかかるばかりです。

 しかし、今回の経済対策は、予算支出の規模だけを追い求めた「バラマキ」的な性格が強いものです。

 しかも、予算の裏付けは借金であり、国の財政赤字は更に膨らむことになります。

 
 今後、大幅な経済成長が無い限り、財政破綻がまた一歩近づくことになります。

 それを見越してか、政府の税制調査会では、またしても消費増税議論が活発になっています。

 増税はバラマキのツケを、結局、国民に回すことに他なりません。
 

 前項で、「消費増税の影響を除けば」と記しましたが、実は消費税率が8%に引き上げられた8年前にも、消費者物価指数は3%を超えて上昇し、景気を冷え込ませて家計に大きな悪影響を及ぼしたこと忘れてはなりません。

 増税を議論する前に、政府自身の無駄な仕事を“減量”することが筋ではないでしょうか。

 このままでは政府組織が肥大化するばかりです。