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2022/10/24【台湾海峡の緊張が高まる】

 中国で5年に1度開かれる全人代が終了し、台湾海峡の緊張が高まっています。

 全人代の前に政権運営で批判されると、現政権の存続が揺らぐ可能性があるので、習近平政権としてもうかつな行動を取りづらい半面、全人代が終了して政権の方向性が定まれば、悲願の台湾統一に再び動き出すことが考えられます。
 

 中国はそのために着実に軍事力の増強を進めてきました。

 空母、大型戦闘艦艇、揚陸艦などの海軍力、ステルス戦闘機、長距離爆撃機などの航空戦力、各種弾道ミサイル、戦車、水陸両用車両などの陸上戦力などです。
 

 加えて、中国はソフト面の充実にも力を入れています。

 最近では、中国が最大30人もの元英国軍パイロットをヘッドハンティングし、教官として中国軍のパイロットに西側諸国の軍事的な運用方法を伝授していた疑いが浮上しています(※)。
 

 台湾軍の装備は、その多くが米国やフランスなどの西側製であり、国産の兵器も多くの場合で西側の技術が使われていますから、台湾にとって大きな脅威となり得ます。
 

 同時に、台湾有事が自国の安全保障に直結した日本にとっても深刻な問題です。

 また、日本が戦闘機同士の訓練や次期戦闘機の開発で英国との関係を深めている面からも、水を差すものです。
 

 中国の台湾政策はしたたかなものであり、ウクライナ問題を教訓に軍事的な統一をあきらめるなどと言うことは考えられません。

 日本として、国防力を強化するのはもちろん、台湾の自由民主信仰を守るために、軍事面を含め目に見える形で支援を行う時に来ているのではないでしょうか。

 ※:https://www.nhk.jp/p/kokusaihoudou/ts/8M689W8RVX/blog/bl/pNjPgEOXyv/bp/pk7m7YwPAN/