今回は葬儀の意味を考えてみたいと思います。
葬儀と言うと、「故人を偲んで哀悼の意を捧げる機会」、あるいは「冥福を祈り鎮魂を図る機会」と思われていることが多いのではないでしょうか。
前者は、故人を思い出して悲しむということであり、残された側が主体という意味合いが強いものです。
感謝の意を捧げることも含まれるでしょう。
一方、後者は故人の死後の安寧を祈るものであり、死後の魂(霊)の存在が前提となります。
もっとも、この魂の存在を前提とした行為に対し、多くの人は葬儀の際には自然に受け入れるものの、普段は魂の存在や死後の世界の存在を意識している人は、そう多くないかもしれません。
しかし、霊的な真実を語れば、葬儀の最も大切な意義は、故人の霊に対し“引導を渡すこと”に他なりません。
具体的には、以下の3点になります。
1.「あなたは死んだのですよ」と納得してもらうこと
2.「死んだら、この世に執着してはいけない」 と分かってもらうこと
3.「心配せずに、あの世へと旅立って下さい」 と伝えること
これらが揃うことが正しい葬儀ということになります。
ですから、こうした観点から葬儀を考えてみることが大切ですし、私たちも「人間は魂を磨くために、この世とあの世を輪廻転生している存在である」と認識することが、あの世への旅立ちで困らないためにとても大切なことなのです。