香港では、一昨年に香港国家安全維持法が施行され、香港の民主主義を維持するという一国二制度の約束が反故にされました。
換言すれば、香港では、自由が失われてしまいました。
その過程で、香港では学生を始めとした多くの人々が、いわゆる「香港革命」に立ち上がりましたが、力を背景にした当局に弾圧され、現在も厳しい監視が続いています。
欧米をはじめとした国際社会は、香港の民主主義を守るために中国政府に対し警告や懸念を伝えてきましたが、それらは無視され、結果的に効果を上げることはありませんでした。
香港革命から2年が経過した現在、中国政府の目論見通り、香港に対する国際社会の関心は、残念ながら薄まってしまったと言わざるを得ません。
しかも、ウクライナ問題が始まると、その傾向は顕著になったのではないでしょうか。
しかし、このまま香港の中国化が成功体験となれば、中国は力による台湾統一に自信を深めることになりかねません。
そしてそれは、日本の尖閣諸島や沖縄の危機へと繋がっていきます。
ですから、国際社会は香港のことを忘れてはなりません。
日本を始めとした欧米は、中国政府に対し実効ある制裁を科すべきではないでしょうか。
同時に、民主主義国家のマスコミは、香港やウイグルなどの状況を厳しく監視するべきと考えます。