脳内の研究が急速に進み、最近では、脳波を読み取ってキーボードなどを使用することなく直接文字に変換する技術に注目が集まっています。
現時点では、対象者の意識の集中度合いなどに影響されるため、文字変換の確度に問題があるとされるものの、全身が麻痺した人との意思疎通など、主に医療現場での活用が期待されています。
一方で、脳波の解析が進むことで、「自分の考えていることを読み取られる」あるいは「逆に脳波をコントロールすることでその人の考えが操られる」などといった危険性が指摘されています。
特に、犯罪や軍事転用などが危惧されています。
更に、こうした研究の進展で「“心”というものは、結局は脳内の神経細胞間の電気信号のやり取りに他ならない」などという唯物的な考えが増長する可能性もあります。
しかし、霊的な真実は、「人間の本質は、霊であり魂です。たとえ肉体が滅びても、思ったり考えたりする存在である」ということです。
実際、瀕死の状態で脳の活動がほとんど停止している間も、周囲の人の会話を理解していた、夢を見ていた、などといった報告事例が後を絶ちません。
ですから、もちろん身体的に困っている人のためにもこうした脳科学的な研究を行うことを否定するものではありませんが、一定の道徳心や倫理感に基づいて行う必要があるのは言うまでもありません。
そして、霊的な真実に基づいて科学的な研究を行うことこそ、科学の発展が人類の幸福に寄与することであると考えます。