4月
14

2022/04/14【経済制裁は停戦に繋がるのか】

 欧米は、武力侵攻を終わらせるためと称してロシアへの経済制裁を強めており、日本も追従しています。

 確かに、ロシアにとって欧米による経済制裁が痛手となっているのは事実でしょう。

 しかし、今まで欧米が経済制裁を行ってきた北朝鮮やイラン、それにシリアなどを見ても、経済制裁がその当事国の軟化を促すことは、ほとんど期待できないのではないでしょうか。

 むしろ、経済制裁による世界経済への影響が、経済制裁を課している国とその他の関係のない貧しい国の経済にも打撃を及ぼすことが心配されます。

 
 その上、バイデン大統領は、「民主国家vs専制国家」を強く打ち出しています。

 こうした枠組みについての考え方が、経済制裁と相まって、ロシアと中国、北朝鮮やイランなどといった国々の結び付きを強めてしまうのは必然です。

 これは、新たな東西陣営と冷戦を生み出すことに他なりません。

 ですから、バイデン大統領は「分断ではなく融和」を掲げてきましたが、実際にやっていることは逆のように見えます。

 しかも、バイデン大統領は、プーチン政権の転覆に言及してしまい火消しに追われましたが、プーチン後のロシア、あるいは停戦後のロシアとの関係に具体的なビジョンを持っているようには見えません。

 こうしたことを踏まえれば、日本政府としては、制裁に前のめりになるのではなく、冷静にロシア外交を展開する必要があるのではないでしょうか。