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2022/04/04【ウクライナ問題と台湾危機の違い】

 ウクライナでは、両軍の一進一退が続いている模様ですが、現地住民の犠牲は拡大しており、一刻も早い戦闘終結が求められます。

 しかし、停戦への様々なアプローチが続くものの、現在のアプローチで即時停戦が実現するのは望み薄というのが実情です。

 戦闘停止への近道としては、プーチン大統領によるロシア軍撤退の発令、あるいはゼレンスキー政権退陣とウクライナ中立化の履行、が考えられます。
 

 しかし、プーチン大統領によるロシア軍撤退は現時点で考えにくく、ゼレンスキー政権退陣とウクライナ中立化がより現実的と言えるかもしれません。

 ただ、これを選択すると、力によって民主主義が屈服したと捉えられかねないのも事実です。

 そう考えると、よくウクライナと対比される台湾についても、中国による軍事圧力を受けたら、台湾の国民の生命を守るために、中国に屈服すべきなのかという疑問が湧きます。

 ですが、ウクライナと台湾は、置かれた状況が全く違うということを理解すべきではないでしょうか。

 ウクライナは、ロシアの安全保障上、死活的に重要であることは、近代史が裏付けています。

 その意味で、対ロシアを念頭に置いたNATOがウクライナまで拡大することで、ロシアの危機感が高まるのは理解できる部分があります。

 また、プーチン大統領もウクライナを統治下におくことまでは考えていないと明言しています。
 

 一方、台湾は、中国にとって安全保障上、重要ということは、歴史を振り返っても考えにくく、中国は単に台湾を自国へ組み込むことを意図しているのが明白です。

 つまり、「欲しいから台湾を取る」ということであり、「中国共産党支配の権威付け」、あるいは「習近平主席の実績作り」ということに他なりません。
 

 ですから、中国による台湾への軍事圧力に屈するということは、文字通りの「侵略」を容認することになってしまうので、断じて許してはならないと考えます。