世界の富豪上位10人の総資産が、この2年間で2倍以上に増えたとのことです。
昨年1年間で見ると、世界の富裕層上位1%の資産は増加し、世界全体の個人資産の約38%を占めたとのことです。
コロナ禍で落ち込む経済を刺激するために各国が行った政策の影響で、株式などが急騰したのが要因の一つと見られています。
世界では下位50%の人の資産が全体の2%に過ぎないことから、富裕層への課税強化を求める声が高まっています。
こうした声を受けてか、19日、世界の富豪102人が、自分たち富裕層への課税強化を求める異例の書簡を公表しました(※)。
確かに、政策や税制が不公平であるならば、是正する必要があります。
しかし、チャンスが公平に開かれているのであれば、その中で生じた結果について差が出るのは当然であり、それが資本主義の原則です。
この原則に逆らって、行き過ぎた格差是正を行えば、社会全体の発展や、そのモチベーションが失われてしまいます。
また、富裕層から富を取ってバラ撒く政策だけでは社会全体が貧しくなっていくだけです。
「騎士道精神」という言葉があります。
中世ヨーロッパの貴族階級から生まれた精神性や習慣ですが、真の騎士道精神は、努力によって築いた富を自らの意思で、社会や多くの人のために役立てていくという精神にもつながります。
実際、このような精神が醸成されたことで、多くの人々に成功のチャンスが生まれ、知識や技術が進歩し、欧米諸国の発展が成されました。
一方、日本には「武士道精神」があります。
自らを修練し、徳を高め、国や民という公の為に尽くさんとする心です。
新渡戸稲造の名作「武士道」は欧米でも称賛され、ケネディ大統領の愛読書でもありました。
日本の武士道は騎士道精神に通じるものがあるのではないでしょうか。
この武士道精神を現代に復活させる映画がまもなく公開されます。
映画「愛国女子ー紅武士道」、2月18日全国劇場で公開です。https://hs-movies.jp/aikoku/
※:https://www.jiji.com/jc/article?k=20220121042530a&g=afp