自衛隊が沖縄県の宮古島市にある下地島空港などに戦闘機部隊を展開させることを検討していると産経新聞が報じています(※)。
中国は、尖閣諸島周辺など日本領空への軍用機による接近を繰り返しており、中国軍機に対する航空自衛隊のスクランブル回数は、今年上半期だけで280回以上にも達しています。
尖閣諸島の最寄りの空自基地は、沖縄本島の那覇基地ですが、尖閣諸島から400km以上離れており、中国軍は自衛隊の消耗を誘っていることは明らかです。
こうした状況で、尖閣諸島により近い八重山諸島に空自の戦闘機部隊を展開できれば、スクランブルなどの運用の柔軟性が大きく高まり、抑止力が向上すると予てより期待されていました。
その下地島空港は地元と政府との取り決めで軍事利用はしないことになっており、戦闘機部隊の展開には地元を説得できるかが鍵となりそうです。
地元の主な懸念は、騒音の他に、攻撃される可能性が高まることです。
ただ、そうした懸念も理解できない訳ではありませんが、そもそも他国を攻撃する意図を持っている国が存在すること自体が問題なのではないでしょうか。
防衛力を高めることは相手の攻撃を思い止まらせることに繋がります。
むしろ無防備であることは侵略の意図を持っている国の攻撃を呼び込むことになるということを忘れてはなりません。
※https://www.sankei.com/article/20211106-HFUQ22KR7ZPJRHX3DCCU5OR2KM/