中露の艦艇が18日、日本の津軽海峡を通過しました。
中国政府は、この件を問われると「国際法に合致しており何ら問題は無い」との立場を示しました。
確かに、津軽海峡は国連海洋法条約によって定められた国際海峡ですから、条約に従う限り外国の軍艦が航行しても問題はありません。
一方、中国は台湾海峡を米国などの軍艦が航行すると猛烈に非難します。
台湾海峡も同じ国際海峡と認識されていますから、米艦などが航行しても何ら問題は無いはずです。
ですから、中国政府の対応はダブルスタンダードであり、明らかに矛盾を含んでいます。
中国は、南シナ海でも、国際法に反してほぼ全域の「管轄権」を主張していることからも分かる通り、自らに都合のいいように国際法と国内法を使い分けているのです。
こうした中国の姿勢を正すための一つの案として、日本政府は自衛艦に台湾海峡を通過させることを検討すべきではないでしょうか。
これは、中国に対するけん制になるとともに、台湾に対しては肯定的なメッセージになるはずです。
ただ、既成の各政党の選挙公約を見ても、こうした気概は伝わってきません。
与野党ともに長年の「事なかれ主義」を継承するように思えます。
しかし、この長年の事なかれ主義の結果が、中国の悪を増長させ、現在の日本の安全保障環境の厳しさに繋がっているのではないでしょうか。