来年2月の北京オリンピックに向けて、テスト大会が順次現地で開かれています。
中国政府や国際オリンピック委員会は、本番に向けてコロナ感染対策などが順調に進んでいることをアピールしています。
一時、世界各国から上がった北京オリンピックのボイコットの声についても、かき消されているように見えます。
しかし、コロナウィルスの起源の問題、ウイグルの強制収容所の問題、香港の問題など、まったく解決されておらず、その状況は悪化しています。
どの問題も、オリンピック憲章にある「平和」や「人権」に著しく反するものですから、中国にオリンピックを開催する資格が本当にあるのか大いに疑問です。
バイデン政権をはじめEUなどは、人権外交を掲げるのであれば北京オリンピックをボイコットしても然るべきですが、そうした議論は低調です。
日本も、どの既成政党が政権に就いたとしても、中国の意に反してまで正義を貫く気概はないでしょう
このまま平和や人権の問題を置き去りして北京オリンピックが開催されれば、現在の中国の政策にお墨付きを与えることになってしまいます。
それでは世界が正しい方向に向かっているとは言えません。
中国政府による改善がなされないのであれば、北京でのオリンピック開催を認めた諸国の歴史に汚点を残すことなりかねません。