総選挙を間近に控え、与野党は様々な政策を発信し始めています。
特に、「生活困窮者に特別給付金の追加支給」、「マイナンバーカードの保有で買い物ポイントの付与拡大」、「低所得者に家賃補助」など、政府による経済支援策が多くを占めています。
コロナ禍で経済が低迷する中では、公的支援を必要としている人がいることは事実であり、政府にはセイフティネットを提供する責任もあります。
ただ、こうした支援策も行き過ぎれば、弊害が大きくなります。
国の財政負担が大きくなることが目に見える大きな問題ですが、少し長い目で見ると、政府によるバラマキが大きくなると国民の努力し勤勉に働く姿勢が奪われていく恐れがあります。
もちろん、国からどんな施しを受けようとも勤勉に努力する姿勢に変わりが無いという人もいます。
しかし、努力してもしなくても、結果が変わらないとなれば、「堕落」という道も現れてきます。
地獄への道は善意で舗装されているという格言もあります。
ですから、コロナ禍の厳しい中でこそ、基本的な姿勢として持つべきは、「自助努力」であり「自助論」です。
菅首相は、「自助」という言葉を使って批判されていましたが、菅首相の言う自助は、自助努力というよりは、あくまでも「自分でできる人は自分でやるべき」という程度のように思います。
本当の自助努力や自助論は、宗教的に説かれる「利自即利他」や「縁起の理法」に裏打ちされており、実社会においても真理です。
「勤勉に努力すれば報われる」、「志を持って努力することは幸福」という考え方はいつの時代も大切です。
手っ取り早く利益を得るために「自分にいくらくれるのか」という基準で、政党や政治家を選ぶような風潮は、国力の衰退につながると考えます。