中国が世界銀行の総裁などに圧力を掛け、世界銀行が発行する報告書を不正に改ざんさせていた事実が明らかになりました(※)。
中国は、加盟する国際機関で自身に都合のいいように様々な形で圧力を加えていることは予てから指摘されていました。
今回の一件は、氷山の一角に過ぎないと思われ、中国に関する報告や数値などの信頼性は著しく低いと言わざるを得ません。
そう考えると、様々な案件で中国は嘘をつくということを前提に対処しなければなりません。
例えば、地球的規模の気候変動の問題も中国の協力が欠かせないとの考えが少なくありません。
しかし、仮に環境問題で中国の協力を取り付けたとしても、中国が発表する統計データが正しいとする保証はありませんし、検証する手段もありません。
また、TPPについても同様です。
中国はTPPへの加入を申請しましたが、知的財産権の保護や国営企業の優遇是正など、TPPには自由競争を保証する高いレベルのルールがあります。
しかし、仮に中国が加入できたとしても、こうしたルールを守って経済活動を続ける保証はどこにもありません。
世界銀行の件でも然りですが、中国は不正を指摘されると、必ず不正を否定しつつ逆ギレします。
ですから、自由や公正さの観点からすると、中国との関係は慎重に築くべきであることは明白です。
日本は、「経済的な利益のために中国のわがままに目をつむる」といういつもの態度を改めるべき時ではないでしょうか。
※:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210917/k10013263931000.html