14日に放送されたニュースの解説番組で、「中国の軍事力の脅威」を取り上げていました。
番組では、中国の軍事的な脅威が如何に深刻であるかということを、視聴者に分かりやすく説明していました。
ただ、番組では「中国の軍事力増大が世界にとって良いことなのか悪いことなのか」、悪いことならば「日本や世界はどう対処すべきか」という価値判断の部分にまで踏み込んでいない点が残念に思えました。
番組構成からは、中国の軍事力増大を脅威に感じるのですが、だからといって米国のように軍事力で対抗すれば軍事衝突の可能性があることをにおわせた上で、最終的な価値判断を視聴者各人に委ねるということなのでしょう。
しかし、善悪を分かつことは大切なことです。
これを曖昧にしていては、悪を増長させてしまうことになります。
例えば、天安門事件の時に、日本政府が中国政府の悪を曖昧にして、助け舟を出したことで、今では中国の覇権主義が世界の脅威となってしまいました。
ですから、私たちは、今の中国の手法は悪であり明らかに間違っていると喝破しなければならないと考えます。
中国は全体主義の国です。
民主主義の国は人間を「目的」としますが、全体主義の国は人間を「手段」とみなします。
従って、全体主義国家においては、政権の利益のために国民が奉仕するという考えですので、最終的に個人が幸福になることはありません。
であるならば、我が国が為さねばならないことが見えてきます。
それは、抑止力を高めるための国防力の強化であり、中国の軍事拡大の原資である経済力を削ぐための経済関係の見直しであり、中国の民主化を促すことです。