沖縄県の米海兵隊普天間基地所属の攻撃ヘリコプターが、宮城県内で不時着しました。
現場は農地で、集落から500メートルほど離れた場所であることから、宮城県知事の「ひとたび間違えば大きな被害が出かねない」との発言を紹介するなど、批判的に報じられています。
今回の不時着の詳細原因は明らかになっていませんが、当事者や関係機関が再発防止に向けて万全を期することは当然と言えます。
ただし、基地や飛行場以外への不時着や、民間空港への緊急の予防着陸といった措置の全てを、一切許されない行為として過剰に批判することは、別の危険に繋がる恐れがあります。
なぜならば、本来は速やかに着陸すれば大事に至らない事態も、無理をして基地に戻ろうとして墜落するといった最悪の事態を招く恐れも無いとは限らないからです。
今回の不時着も、樹林帯を挟んで海岸に隣接する刈入れの終わった田んぼを選んで着陸した形跡があり、機体のコントロールを保ちながら最も安全な場所に降り立ったと考えられます。
これが民間機の不時着であれば、ここまで大きく取り上げられなかったものと思われます。
故障や不具合は、無いことに越したことはありませんが、米軍をはじめとした軍用機の行為が全て悪であるかのような印象操作は慎むべきであると考えます。