与党内から高校生の医療費を無償にする話が持ち上がっています。
「医療費が高額で治療を受けられない高校生が多い」、あるいは「高校在学時の医療費が高額であるために子供を持つことを思いとどまる親が多い」など、医療の充実や少子化対策として喫緊の課題であれば、財政難の中にあっても目指すべき政策ですが、果たして現状はどうなのでしょうか。
いずれにしても、こういった一律の無償化や助成金の支給といったバラマキ的な政策の話は、選挙前になると、与党に限らず野党からも上がることから、事実上の“選挙買収”的な臭いがしてなりません。
有権者に直接金品を配れば犯罪になりますが、法律を作って配れば、例えあからさまなバラマキであっても合法となるからです。
当選を目指す政治家の中には、「有権者は自分の得になる候補者に投票する」と考えている人もいるのかもしれません。
しかし、将来にそのツケを払わなければならないのは私たち国民であることを忘れてはなりません。
私たち有権者には尊い1票が与えられているわけですから、「選挙型民主主義」を正しく機能させるために、矜持を持って投票者を選ぶ必要があります。