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2021/07/15【原発問題は感情論に左右されることが無いように】

 経産省は、2030年時点で太陽光発電のコストが原発のコストを下回るとの試算を公表しました。

 現状では原発が最安ですが、今後、太陽光発電用パネルの価格が下がることと、原発の安全対策のコストが膨らむことで、順位が入れ替わるとのことです。

 これを受けて、反原発を指向するマスコミからは「原発を存続させる根拠が無くなった」などとの声が聞こえます。
 

 しかし、この試算には、太陽光発電の増大に伴う送電網の大規模な改修コストや、将来見込まれる蓄電のためのコストは含まれていないので、比較する上で公正さを欠くように思います。
 

 また、原発を存続させる理由は、経済的な優位性だけではありません。

 それは、資源小国である我が国にとって、原発は天候に左右されない上に、海外情勢の影響を受けにくいことから、エネルギー安全保障上も重要であるからです。
 

 福島第一原発の事故で避難を余儀なくされた方々などの気持ちを考えると、原発に対する否定的な感情があることは理解できる部分もあります。

 ただ、エネルギーの確保は国民の生活を直撃する大きな課題です。

 福島第一原発の事故を経験した我が国であるからこそ、世界一安全な原発を確立する責任があるのではないでしょうか。