大手SNSのフェイスブックは、新型コロナウィルス人工説に関する投稿を削除しないことにしました(※)。
フェイスブックは、今年2月にコロナ人工説は偽情報であるとして、関連する投稿を削除してきましたが、わずか数ヶ月で方針を撤回せざるを得なくなりました。
同社としては、新情報に基づいての方針転換なので、対応に問題はないとの立場なのでしょうが、公益企業として、あるいは社会に大きな影響を有するITプラットフォーマーとして、一連の対応は検証されるべきではないでしょうか。
そもそも今回のウィルスについては、不確定なことが多数存在し、その起源については未だに確定していないにもかかわらず、フェイスブックは、「武漢の研究所からの流出」説を、早々にあり得ない荒唐無稽な話として片付けようとした節があります。
確かに、ウィルスは自然発生説が主流であったことに間違いありませんが、容疑者に捜査を依頼したかのようなWHOによる武漢の調査結果報告でさえ、研究所流出説の可能性を「低い」としただけで、「0%」としていないのですから、削除が行き過ぎであることは明らかです。
予てから、フェイスブックは中国共産党の片棒を担ぐような振る舞いが取沙汰されていますが、民主主義の旗手であるならば、中国の民主化を促すことにこそ、その価値を見出すべきと考えます。
現在の中国が全体主義国家であることは疑いの余地はありません。
本来、企業にはそうした国家による全体主義に抗する機能があるはずです。
にもかかわらず、ある特定の意図を持って、ある特定の情報を人々の目に触れさせないようにすることは、ITプラットフォーマーによる「全体主義の予行演習」と言われても仕方がないと言えます。
※:https://news.yahoo.co.jp/articles/074c007231518cb6692527591e9302517996c917