近年の気候変動の主な原因は、人類が排出する二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの増加であるというのが定説のようになっています
昨年のCO2の排出量は、コロナ禍による経済・社会活動の低迷で、第二次世界大戦以降で最も減少したことが知られています。
減少量は、前年と比べて約7%にあたる20億トン以上にも上るとの試算もあります。
一方、日本の気象庁は、本土から遠く離れた南鳥島などでCO2の濃度を厳密に測定していますが、昨年の平均濃度は、全ての観測点で過去最高を記録したとのことです(※)。
昨年の排出量が大きく減少したにもかかわらず、濃度が観測史上最高を記録するとは一体どういうことなのでしょうか。
詳細は解明されていませんが、このデータを単純に考えれば、地球全体のCO2濃度は、人類が排出するCO2の量に比例してないということになります。
確かに、近年のCO2濃度は、人類の経済活動の増加と軌を一にする形で増えてきました。
しかし、今回のデータからは、人類が排出するCO2が気候変動の主因であるというのは、あくまでも仮説にすぎないことが分かります。
政策転換を伴う脱炭素の取り組みは、多くの国民に負担を強いる側面があります。
また、独裁的な国家が排出量を誤魔化し、エネルギー資源の確保や世界の工場を独占することにも繋がりかねません。
従って、CO2が地球温暖化の原因であるという仮説に基づく取り組みには、より慎重な議論が必要と考えます。
※:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210330/k10012943331000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_006