電気事業連合会は核燃料サイクルの新たな計画を示しました(※)。
しかし、プルサーマル発電の見通しが立たない中で、我が国のプルトニウムの保有量が増えている状況に、核兵器にも転用できるとして反核団体などからの批判が高まっています。
プルサーマル発電は、資源を持たない我が国にとって、安定したエネルギーを得るためには有益です。
国際社会に対しても、「利用目的のないプルトニウムは持たない」と約束している訳ですから、原発の安全性を高めた上でプルサーマル発電を推進し、確実にプルトニウムを消費すべきではないでしょうか。
一方、我が国は核保有国に囲まれている現状があります。
現在は、日米同盟により核の傘で守られていますが、「核なき世界」を掲げたオバマ政権の流れを引き継ぐバイデン政権の誕生で、「米国が核戦争を想定してまでも日本を守る気概が本当にあるのか」という懸念が高まっています。
そうした懸念を踏まえれば、プルトニウムを保有量することで潜在的な核保有国としての抑止力を担保することは、国防上、極めて重要という考え方もできます。
核兵器使用禁止条約の署名・批准国がいくら増えているからと言って、「中国や北朝鮮に核兵器による威嚇や使用を思いとどまらせる効果は事実上無い」という現実を知っておく必要があります。
※:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210227/k10012888151000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_001