官僚への接待が相次いで報じられ問題となっています。
一昔前まではこうした接待は当たり前のように思われていた雰囲気も少なからずありましたが、現在ではそうはいかないようです。
ただ、この件は、接待がダメで、割り勘ならOKという単純な問題ではなく、利害関係者が不透明な形で官僚と会って話をすること自体が問題ということではないでしょうか。
だとすると一つ思い出される件があります。
それは、時の首相が大手マスコミ各社の首脳と料亭などで会食をしているという件です。
特に、賛否ある重要政策の導入時や、選挙前に多いとされます。
例えば、消費税が5%から8%に増税された際は、会食の後、大手マスコミ各社は判で押したように「増税やむなし」の論調となり、増税を容認する世論を形成する一助となったことは記憶に新しいところです。
マスコミとしては、会食を取材や情報収集の場と称しているのかもしれませんが、この場合、マスコミに対する首相はまさに利害関係者です。
こうした形で、報道内容が歪められている可能性は否定できません。
マスコミは、今回の問題でも政府・官僚や接待を行った大手企業を批判しているのですから、公正・公平な報道で民主主義を担保するのがマスコミの役割であるとするならば、マスコミ自身にもっと高い倫理観が求められるのではないでしょうか。