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2020/11/30【軍事に関わる日本の大学の矛盾】

 防衛省は、国防に役立つ基礎研究に資金を提供する「安全保障技術研究推進制度」を設けています。

 これに対し、日本学術会議などは科学者が軍事研究に協力すべきではないとしていますし、大学などの研究機関も研究開発費削減の折にあって研究者を金で釣る行為だとして同制度を批判しています。
 

 一方で、中国人民解放軍と繋がりが深い「国防7子」と言われる中国の7つの大学と、日本の大学45校が学術・学生交流協定を結んでいることが分かりました。

 そのうちの9校には共同研究の実績もありました。
 

 しかし、この指摘を受け協定を見直す可能性があることを明らかにしたのは16校に留まっています。

 「協定の成果が直接軍事転用されるわけではないし、国際交流のほうが大切だ」ということなのでしょうか。
 

 こうした日本の大学の対応は、安全保障技術研究推進制度への対応と明らかに矛盾します。

 自国の国防には少しでも関連すれば批判し、中国の軍事転用の可能性については性善説に基づいて黙認するというのは、中国の侵略的な覇権拡大に協力していることに他なりません。
 

 軍事研究を批判する勢力には、「軍事は国防も侵略も本質的に同じ」との考えがあるようですが、その結果には明確な違いがあります。

 ですから、悪意を持って侵略を企てる国から自国を軍事的に守る行為は明らかに善なのです。

 従って、わずかでも中国軍との繋がりが考えられるのであれば協力関係を即座に見直すべきですし、我が国の防衛に貢献することは国民の平和を守る大切な行為であると、日本の教育研究機関も認識を改める必要があるのではないでしょうか。