7月
31

2020/07/31【経営者にはコロナより怖いものがある】

 国内でも再び感染が拡大しています。

 こうした状況に、「再び緊急事態宣言を出して外出の自粛をすべき」との声が高まっています。

 一方で、経済界を中心に「経済活動を維持するために自粛要請はすべきでない」との声が根強くあります。

 

 なぜこうした乖離が生じるのでしょうか。

 
 理由はいくつかあるのでしょうが、その1つを知人の経営者が教えてくれました。
 

 その方は、「経営者にはコロナ感染よりも怖いものがある。それは倒産だ。」と言うのです。

 
 もしも会社が倒産すれば、取引先に迷惑を掛けるだけでなく、従業員とその家族を路頭に迷わす上に、日本の多くの中小企業の場合、経営者個人の責任も問われ私財も召し上げられてしまいます。

 だから、「経済が低迷して倒産するくらいなら、感染したほうがまし」なのだそうです。
 

 こうした意見は極端なのかもしれませんが、1つの真実ではないでしょうか。

 できるだけ外出を避け、じっとしていれば感染することはないかもしれません。

 しかし、それでは社会が成り立たないのは明確です。

 なぜならば、全ての仕事が、在宅勤務やテレワークで賄えるわけではないからです。

 しかも、行政による財政支援は、規模が不十分な上に、コロナ禍が終息するまで持続することなど不可能です。
 

 コロナ禍と上手に付き合いながら、企業の自助努力を中心に経済を回していくことこそが、結局は多くの人の幸せに繋がるのではないでしょうか。