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2020/05/07【感染拡大に伴う居宅介護サービスの現実にもっと目を向けて】

 緊急事態宣言が延長されましたが、介護サービスに影響が及び、困っている利用者が多いとの話を聞きます。

 厚労省は、通所系のサービスの停止はやむを得ないとする一方で、訪問系のサービスは必要な感染防止措置をとって続けるよう通達しています。
 

 しかし、現実は、訪問サービスを利用している本人だけでなく、その家族に発熱などの風邪症状があった場合、訪問サービスの提供を一時停止している介護事業者が少なくないとのことです。

 その理由は、必要な感染防止措置といっても、介護事業者に医療機関並みの感染防止装備があるはずもなく、訪問ヘルパーへの感染リスクをぬぐえないからというものです。

 介護事業者の本音としては、PCR検査で陰性と確認できれば、サービス再開を判断する材料となるというものですが、現状では確認のためのPCR検査は行っていません。

 そうなると、PCR検査実施の基準に達していない、風邪症状の人がいる家庭では、訪問系のサービスを受けられないという現実があるのです。

 特に、入浴や摘便などは切実です。

 もちろんPCR検査は100%の確度があるものではありませんが、政府がこうした現実をどこまで把握しているのか疑問です。

 介護の形態は、それぞれの家庭で事情が異なるので、個々の判断を尊重すべきですが、できるだけ家族で面倒を看たいという思いは、最大限尊重すべきと考えます。

 感染拡大に伴う居宅サービスの現実にもっと目を向けるべきではないでしょうか。