安倍首相は改めて憲法改正への意欲を語りましたが、憲法改正は9条ばかりが論議になりがちです。
確かに、9条の改正は最も重要な論点であることは確かですが、重要な論点は他にもいくつかあります。
その一つが、86条にみられる予算の単年度主義に関わるものです。
この規定により、基本的に予算はその年度のうちに使い切ってしまわなければならないため、無駄の温床になりがちです。
今週中には過去最大規模の新年度予算が成立する予定ですが、結果的に、日本の財政赤字は1,100兆円にまで膨らんでいます。
その多くは、国民から政府が借金をしているというのが真実です。
ですから、「国民一人当たり800万円余りの借金」とよく言われますが、長年に渡りこうした予算案を組んできたのは国会議員ですから、「国会議員一人当たり1兆5,000億円の借金」と言ったほうが適切です。
実際、この借金は歴代の政権がバラマキ政策を行った結果とも言えます。
よって、少しでも無駄を抑制するためには、こうした条文も改正しなければならないと考えます。
70余年前に成立した現行憲法の時代にそぐわなくなった部分は、国会議員の責任で変える必要があるのではないでしょうか。