総務相が、マイナンバーと金融機関の口座とを関連付けることを義務化する制度の検討を関連省庁に指示したとのことです。
マイナンバー制度導入の一番の目的は、国が個人の資産状況を一元的に把握することにあると見られていただけに、制度の導入から4年、「とうとう動き出した」という感じがします。
これに対し、「自分は悪いことをしていないので、国に口座残高を把握されても困らない」と考える人がいるかもしれません。
しかし、把握されるのは口座残高だけではなく、「個人がお金を何に使っているのかという資金の入出状況も把握される」ことになるのです。
こうした極めて私的な内容を国が把握できることで、「個人情報の流出のみならず、恣意的に徴税される可能性」も高まります。
仮に現政権にその意思が無くても、将来の時の政権によっては、個人の財布の中身までを国が管理することにつながりかねず、それは個人の自由な行動を制約することに直結します。
究極の管理社会の一つである「個人資産の公的管理」のような制度は行うべきではなく、個人の資産はあくまでも個人で管理すべきと考えます。
個人の自由のためにも、マイナンバーと金融機関の口座との関連付けには反対すべきではないでしょうか。