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2019/12/30【備えるべきは露国よりも中国の脅威】

 ロシアは極超音速兵器を実戦配備したと発表しました。

 極超音速兵器とは、弾道ミサイルに搭載し飛行経路を自由に変えることができる弾頭のことで、既存のミサイル防衛システムでは迎撃できないとされます。
 

 こうしたことから米国だけでなく、日本でもロシアを冷戦時代のソ連と同様に敵とみなし、厳重な対抗手段を講じるべきとの声があります。
 

 ただ、ロシアは、個々の兵器では世界最高水準の優れたものがあることは事実ですが、厳しい財政状況から、選択的に兵器を強化せざるを得ないというのが現状です。

 例えば、海軍は空軍や陸軍に比べると、兵器の老朽化が目立ちます。
 

 特に、主力となる水上艦艇の大部分は、搭載兵器に優れた部分はあるものの、艦艇そのものは1世代・2世代前のものが中心であり、ステルス性能を強化した諸外国の最新艦艇に比べると見劣りするのが偽らざるところです。
 

 
 もちろん万一に対する備えは大切ですが、やはり、厳重にマークしなければならないのは対外的に軍拡を続ける中国軍のほうです。

 日本としては、ロシアと中国の両方を敵に回すことこそが最悪の展開ですから、ロシアとはあらゆる面で友好的な関係を構築するのが得策ではないでしょうか。