14日に開催される予定の海上自衛隊観艦式に、中国海軍が艦艇を派遣します。
派遣されるのは駆逐艦「太原」で、中国版イージス艦といわれる「昆明級」の1隻です。
昆明級の実際の戦闘能力は未知数ですが、ミサイルの装弾数など一部のスペックは、海上自衛隊の各イージス護衛艦を上回っています。
中国は、こうした新鋭艦を次々に建造しており、昆明級だけで20隻以上就役させる計画ですし、昆明級を上回る大型の艦艇の配備も進んでいます。
一方、海自ではイージス護衛艦を6隻保有しており、今後、「まや型」の2隻を加え8隻体制とする予定です。
ただ、海自のイージス護衛艦は弾道ミサイル防衛任務を併せ持つため、本来の艦隊防空の任務が制約される状況にあります。
非対称戦を踏まえると、海自が同種の艦艇で、数の上で中国軍に対抗する必要はありませんが、数の差が余りに大きくなると、制海権の確保が難しくなるかもしれません。
中国海軍艦艇の能力向上で、開発計画の見直しを迫られた次世代の対艦ミサイルの開発を早期に完了させるなど、我が国として間断なく防衛能力向上を図っていく必要があると考えます。