最近、日本とバチカンの結び付きが注目を集めています。
来月には、フランシスコ法王が来日し長崎を訪れることが決まっていますし、新たな枢機卿に日本に20年以上の在住経験のあるルクセンブルクの大司教が任命されました。
既に、日本人の枢機卿も在職していることから、これで日本語を話せる枢機卿が2人となります。
バチカンのローマ法王庁は、世界10億人以上とされるローマカトリックの総本山であり、法王は政治的にも大きな影響力を持っています。
しかし、最近のローマ法王庁の中国や香港への対応を見る限り、その権威は揺らいでいるようにも見えなくもありません。
その理由として、ローマ法王庁は、長年、中国共産党政府と対立していましたが、最近では、事実上、中国国内のカトリックの中国共産党支配を認めてしまいました。
また、現在の香港でのデモ参加者の多くはキリスト教徒でもあり、宗教的信条に基づいて中国共産党政府への抗議の意思を表している人が中心であるにもかかわらず、ローマ法王庁からは香港のデモを支援するような態度は見られません。
このままでは、ローマカトリックの権威が薄らいていきかねません。
バチカンには、「自由」「民主」「信仰」の価値観を堅持するべく、無神論の中国共産党政府には毅然とした態度で臨むことが期待されているに違いありません。