関電の経営幹部などが、原発が立地する町の元助役から多額の金品を受け取っていた問題を、原発の再稼動問題と絡めて議論する動きがあります。
確かに、関電側が受け取った金品の総額は数億円にのぼり、常識とはかけ離れた額ですから、経営陣の倫理観が問われています。
しかし、だからといって「原発を運営する資格がない」ということではなく、経営全般の話のはずです。
要は関電のガバナンスの問題であり、原発の再稼動については、今回の問題とは切り離して、安全が確認された原発は、速やかに再稼動すべきではないでしょうか。
今回の金品の受け取りに関わった関電の幹部に対し責任を問う感情は理解できますが、だからといって、それを理由に脱原発を推し進めてしまうと、日本のエネルギー安全保障が危機に立たされてしまうからです。
再生可能エネルギーの開発はどんどん進めるべきですし、化石燃料による発電の割合も順次下げるべきですが、資源が少ない我が国は不測の事態に備えまだまだ原発を手放してはならないと考えます。