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2019/09/09【派閥の存在感が薄れた原因は何か】

 自民党の二階幹事長が「派閥政治のどこがわるいんだ」と述べ、内閣改造人事を前に派閥内の結束を呼びかけたとのことです。
 

 二階氏は、党内であっても同じ考え方の人がまとまることはいいことという認識のようですが、確かに派閥にもメリットがあります。

 それは、同じ党が長期に政権を担当しているとしても、派閥間で競争することで、あたかも政権交代が行われるかのように新陳代謝が図られるからです。
 

 しかし、現在の自民党は、安倍1強といわれているように、各派閥の領袖が以前のように次期首相候補では必ずしもなくなっているので、派閥間の競争による新陳代謝機能が働いていないのではないでしょうか。
 

 これには、現在の小選挙区制が関連しているとの指摘もあります。

 かつての中選挙区に比べ、現在の小選挙区では当選者が1名となるため、同じ政党内での切磋琢磨がなくなりました。
 

 その結果、党の公認か否かが当落に大きく影響し、政策の中身は二の次といった印象です。

 しかも、政策の中身についても、狭い選挙区内への利益誘導型となり、天下国家を論じることは少なくなっています。
 

 ですから、国家のためには、小選挙区を廃止して、以前のような中選挙区に戻した方が、国民にとっても有益な議論がなされるのではないでしょうか。