沖縄の普天間基地に所属する米海兵隊の大型ヘリコプターから部品が落下したとのニュースがありました。
落下したのは1キロの程度の重さの窓とのことであり、海上に落下したため、けが人などは報告されていません。
このニュースは左翼系のメディアほど大きく取り上げているように見えます。
ここで、国内での航空機からの部品落下事故を調べてみると、平成2009年度から2016年度の8年間に451件が報告されており、そのほとんどが民間機からのものです(※)。
2017年には、大阪でオランダの航空機から落下した機体パネルが、走行中の乗用車に当たるという事故があり、大きく取り上げられましたが、それ以外はほとんどニュースになっていません。
一方で、米軍、あるいは自衛隊の航空機からの部品落下は、部品の大小・軽重に関わらず報道されがちですが、米軍や自衛隊が他の航空機の運航者に比べて、取り立てて機体の整備や管理がずさんであるということはありません。
むしろ、米軍機や自衛隊機が民間機に比べて格段に過酷な状況で運用されることを考慮すべきではないでしょうか。
今回の米軍ヘリからの部品落下のニュースは、米軍機からの部品落下が頻発していると印象付けて、沖縄県に駐留米軍が集中することの理不尽さを強調する狙いも透けて見えます。
※:国土交通省「落下物対策の強化策」https://www.mlit.go.jp/common/001227631.pdf