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2019/08/01【気になる中国海洋調査船の動き】

 前回、中国の海洋調査船が新潟港に入港していたことをお伝えしましたが、なぜ、調査海域予定に近い秋田港ではなく新潟港だったのか疑問が残ります。

 新潟港は、国際拠点港湾や中核国際港湾の指定を受けており、外国船の受け入れ態勢が整っているので日本側から指定されたからとの見方もできますが、秋田港も国の重要港湾に指定されており、国際海上輸送の拠点としての機能があります。

 穿った見方をすれば、新潟港がある新潟市には、全国で6つある中国総領事館の1つがあるからかもしれません。

 その在新潟中国総領事館は、領事館業務としては必要以上に広い土地を取得し、新たに自前の建物への移転を目指しています。

 しかし、なぜ新領事館建設に新潟市内の一等地で4千坪以上もの土地と自前の建物が必要なのか納得いく説明がなされていません。

 新領事館建設を不安視する新潟市民などからは、市内に日本の法律が及ばない広い土地ができることを懸念する声が挙がっています。

 中には、対日工作の拠点になるのではないかとの声さえあります。

 実際、中国国内で2010年に成立した「国防動員法」には、「有事の際は中国政府の指令で世界中にいる18歳以上の民間人全てが人民解放軍の兵士にならなければならない」とあることから、そうした懸念もうなずけます。

 今回の海洋調査船の入港が、こうした新潟市での動きと連動しているのであれば問題です。

 中国の海洋調査船は、ワイヤーで海中ソナーを牽引しなくても、新潟港の水深を測ったり、新潟港までの海底地形を調査したりすることが一定程度可能とみられますから、この種の中国船の活動には細心の注意を払う必要があります。