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2019/07/29【野外フェスで移設反対を訴える前に中国の横暴への批判を】

 沖縄県の玉城知事は、新潟県で開かれた大規模な音楽イベント「フジロックフェスティバル」に参加し、普天間基地の辺野古移設反対を訴えました。

 玉城氏は主催者側の招きに応じて参加したとは言え、自治体の現職首長が賛否ある問題について、一方的な主張を展開する姿には少なからず違和感を覚えました。

 先に発表された中国の国防白書からも分かるように、中国は軍事拡張路線の手をゆるめようとはしません。

 中国の触手は、南シナ海や台湾だけでなく沖縄にまで延びようとしているのです。

 しかし、核兵器まで含めれば、日中の戦力差は開くばかりです。

 従って、日本の安全保障にとって、地政学上、沖縄県の米軍の存在は不可欠なものです。
 

 そうした現実を無視して、辺野古移設に反対すれば、市街地に隣接し世界一危険な基地といわれる普天間基地の運用が長引くことになります。

 国民の生命や財産を守り、基地周辺住民の安全も確保するためには、一旦、辺野古移設を実現して、その後に反対闘争を行うのも政治家の判断としてはあり得るのではないでしょうか。

 音楽の野外フェスで社会問題を扱うようになったのは、もともと米国でベトナム戦争に反対するなど自由を求める若者の動きが始まりと記憶しています。

 だとすると、米軍が集中的に沖縄に存在する主な理由である中国について、ウイグルやチベットなどでの大規模な人権弾圧、香港の自由をなし崩しにする動き、台湾に対する政治・経済的な圧力、そして武力行使を排除しない姿勢など、即刻止めるように玉城氏からも強く訴えて欲しかったと思います。

 それでこそ玉城氏の主張に筋が通ることになるのではないでしょうか。