今年4月から6月期の航空自衛隊による中国機へのスクランブル回数が過去2番目の多さだったとのことです。
中国軍機による日本周辺での活動は引き続き活発で、警戒監視の手を緩めるわけにはいきません。
この空自機によるスクランブルは、我が国の領土・領海に無許可で侵入しようとする航空機などに対して行うものであり、原則として領土・領海の外側に「防空識別圏(ADIZ)」を設定し、そこに接近する航空機に対し実施するか否か判断されるものです。
先般、日本の竹島周辺の領空で、韓国軍機がロシア軍機に対し警告射撃を行う事件がありましたが、実は、竹島上空の空域には、日本の領土であるにも関わらず日本のADIZが設定されていません。
日本としては、韓国と軍機関同士の衝突を避けるために、北方領土周辺と同様に、あえてADIZを設定していない訳ですが、竹島周辺については、今後、日本の主権を明確にするためにADIZを設定することを検討すべきではないでしょうか。
その上で、実際の運用上は従来のADIZを起点に対領空侵犯措置を実施するということでもいいはずです。
実際、ADIZは基本的に各国が個別の判断で設定できるものであり、既に東シナ海では各国が設定するADIZが重なり合っている領域があります。
日韓の連携は、対北朝鮮を考えた場合、重要ですが、韓国の文政権は反日で北朝鮮と連携しようという意図が見て取れます。
これでは、建設的な日韓関係を築けないということを、日本は態度で示す必要があるのではないでしょうか。
竹島上空のADIZの設定は、そうした日本の意志を示すことになると考えます。