青森県の六ヶ所村にある核燃料の再処理工場について、敷地に航空機が墜落する確率の評価方法の見直し議論が持ち上がっています。
再処理工場は、敷地に建物が点在しているため、建物毎の確率ではなく移設全体での確率の算出を検討しており、見直されれば確率は高くなるものと見られます。
評価方法の見直しで、対策にどのような影響が出るのか現時点で不明ですが、本当に意味のある評価なのか疑問に感じます。
航空機が工場内に墜落し、放射性物質が飛散することを恐れて確率を算出するのかもしれませんが、だとすると、例えば学校に墜落して子供たちの命が危険にさらされることのほうがより問題のはずであり、航空機事故を想定して学校の安全対策を行う必要があるということになってしまうのではないでしょうか。
学校にその必要が無いのであれば、再処理工場だけが対処しなければならない理由は揺らいでしまいます。
むしろテロなどで意図的に航空機が突っ込んだり、ミサイルや爆弾などで攻撃されたりすることに絞って対策を考えた方が、より現実的ではないでしょうか。
今回の評価方法の見直しは、核燃料サイクルを稼働させない言い掛かりのようにも見えてしまいます。
しかし、再生可能エネルギーの割合を高め、我が国の主力電源の1つにまで成長させることに異論はありませんが、資源の少ない我が国は安定電源である原発を捨てる選択肢は無いと考えます。
その原子力発電を効率よく機能させるには核燃料サイクルの確立は不可欠です。
原発の再稼動と並んで、核燃料サイクルは日本の総力を挙げて実現すべきと考えます。
加えて、一部の諸外国のように日本でも各学校など公共施設に核シェルターを備えることを検討してはどうでしょうか。