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2019/07/03【「自助努力の精神」は国を繁栄させる条件】

 年金にまつわる、いわゆる「2000万円報告書」を取りまとめた金融庁の担当局長が、定年を理由に退任しました。

 局長クラスは、定年を延長するケースもあることから、「事実上の更迭」との見方もあります。
 

 老後、年金だけでは2000万円不足すると想定し、不足分は自助努力などで補うことを促したこの報告書は、政府の方針に反するとされ受理されませんでした。
 

 この「自助努力」については、野党などが「自助努力=弱者切り捨て」だとして批判を強めており、本来は保守政党であるはずの自民もこの批判に同調するかのように「自助努力」という言葉の使用に及び腰になっています。

 まるで「自助努力」を否定する共産主義であるかのようです。
 

 しかし、将来の自分の生活を保障するために、現役の期間から自助努力をすることは、当たり前の事であるはずです。

 しかも、「自助努力=弱者切り捨て」ではありません。

 なぜならば、本来、自助努力をしたくてもできない方々の為に、社会保障制度があるからです。
 

 もしも、自助努力をできる人が、それをしないで国に頼るようになれば、本人の成長や向上に繋がりませんし、そうした人が増えれば国そのものの衰退に繋がってしまいます。
 

 そもそも、「自助努力の精神」とは、老後の生活だけに使われる言葉ではなく、人生の様々な場面で不可欠なのですから、肯定して当然です。

 その上で、老後の生活でお金に困らないようにするために、昔から言われているように、まずは勤倹貯蓄や家族の絆を大切にすることも再認識するべきではないでしょうか。