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2019/06/22【大企業や富裕層に重税を課した結果は】

 日本共産党が参院選に向けて公約を発表しました。

 そこには、減らない年金制度、国民健康保険の保険料の引き下げ、大学の授業料の半減など、バラ色の政策が並びます。
 

 こうした政策を実現するには大規模な財源が必要となりますが、その財源としては、消費増税に頼るのではなく、大企業や富裕層に応分の負担を求めることで確保するとしています。
 

 しかし、この政策を持続するためには、大企業はこれからもずっと大きな利益を出し続け、富裕層はこれからもずっと富裕層であり続けることが前提ですが、共産党の政策にはそれを後押しするものがありません。

 その結果はどうなるのでしょう?

 大企業の負担を増やせば、重税により国際競争力が失われますし、研究開発や設備投資など将来への投資意欲も削がれます。

 また、内部保留が減少すれば、経営体力が失われます。

 更に、優秀な人材も流出することになるでしょう。

 こうしたことが積み重なれば、大企業は利益を生み出すことができなくなります。
 

 また、富裕層に今以上の重税を課せば、富が蓄積できず、将来への投資も減少するでしょう。

 更に、努力に応じた公正な見返りが無くなり、人々の意欲も低下するでしょう。

 結局、富裕層と一般層の差がどんどん縮まり、将来的に富裕層がいなくなります。

 そうなれば、重税を課すべき対象がいなくなってしまいます。
 

 このように、共産党の政策には、どうしたら我が国の企業が利益を増大させられるか、どうしたら豊かな人を増やせるか、という視点が不足しているように見えます。

 今回の公約の様に、一見すると生活水準を底上げするかのように見える政策は、将来を考えると貧しさの平等が広がるだけです。

 そもそも、大企業と富裕層の恒久的な存在が前提となる共産党の公約の実現は、共産党そのものの存在否定になっているように映ります。