香港では、中国本土にも容疑者を引き渡せるようにする条例に反対するデモに、200万人が参加したとのことです。
香港の人口は約750万人とされますから、27%もの人が参加したことになり、香港史上最多の参加人数です。
単純に比較はできませんが、人口1億2000万の日本に置き換えると、3200万人以上の人が参加したことになります。
これを受けて香港の行政長官は、条例案の審議を無期限に延長すると発表し、事実上の撤回と見る向きもあります。
ただ、中国共産党政府は、条例案の成立を強く支持しており、条例案が完全に撤回されない限り、予断を許さない状況に変わりはありません。
この問題について、米国政府はG20の際の首脳会談の席上、取り上げる意向を示しています。
民主主義国家として香港を支援することは当然ですし、何よりも香港にいる外国人も中国に引き渡される可能性が生じるため、国際社会も無関心ではいられません。
一方、日本政府はこの問題に関わりたくないという立場のようです。
今月末のG20を円滑に進めるため、中国を刺激することは避けたいといことでしょう。
これでは、日本が香港の民主主義や自由が制限されるのを傍観しているように見えます。
アジア地域の民主主義の大国として相応しい態度ではありません。
また、同じように、日本の野党からも中国を糾弾する声はあまり聞こえてきません。
「年金2000万円報告書」を政府が受け取らないとした際も、野党各党は民主主義の危機として政府を批判していたように、事あるごとに「民主主義の危機」を声高に主張する野党ですが、まさに民主主義が危機に瀕している香港に対しては、肩入れする政党は日本に無いようです。
唯一、幸福実現党だけが、香港政府には条例改正案を撤回するよう求めるとともに、中国政府に対しては「一国二制度」を誠実に履行するよう求める声明を出しています(※)。
我が国で、民主主義国家の政党として筋を通しているのは幸福実現党だけではないでしょうか。
※:6月13日付幸福実現党プレスリリース「香港での大規模デモをめぐって(党声明)」https://info.hr-party.jp/press-release/2019/9181/