Archive for the ‘復興・技術・未来’ Category

2018/06/29【国防に寄与する技術開発は悪ではない】

 ホンダは、二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」の開発を取りやめ、介護用など、より実用的なロボット技術の開発に傾注する方針を明らかにしました。
 

 ホンダが初めてASIMOを披露した際は、鉄腕アトムを連想させる人型ロボットとして、世界中を驚かせました。

 その後、日本のロボット技術は他の追従を許さないレベルにあると見られていましたが、近年は、他国の追い上げも激しく、米国の「ボストン・ダイナミクス社」のロボットは、ジャンプをしたり、バック転をしたりするまでに至っており、少なくとも運動性能だけを見る限り、ASIMOを大きく引き離しています。

 こうした他国のロボット技術の進展は、実は、軍や国防技術と無関係ではありません。

 前述のボストン・ダイナミクス社は米国国防総省が資金的に援助していますし、米軍は様々な技術的なコンペティションを開催し、企業のみならず大学の研究機関などの技術開発の促進を図っています。
 

 一方、日本では、防衛省が大学などの研究機関に資金的な援助を行う仕組みがありますが、大学は教育機関として軍事的なものには関わらないとの方針のもと、応募は限られているのが実情です。

 しかし、軍事技術とは言え国防に寄与することは国や国民を守り平和を維持することに繋がるだけでなく、元は軍事技術であったインターネットや旅客機などに代表されるように、私たちの生活を便利にすることにも繋がることも多いのです。
 

 今こそ、軍事的なものは全て悪という考えを改めて、国防に寄与する技術開発に誇りを持って取り組めるようなカルチャーを醸成すべきではないでしょうか。

2018/06/28【汚染水からトリチウムの分離に成功】

 福島第一原発の事故により発生した汚染水から、放射性のトリチウムを分離することに成功したと近畿大学が発表しました(※)。

 汚染水は溜まり続けており、その処分方法が課題となっていますが、これまでは汚染水から放射性物質の中で唯一トリチウムを分離して取り除くことができませんでした。

 トリチウムは放射性物質であるものの、放射線は比較的弱く人間の体内に蓄積されることもないため、希釈して海に放出することも検討されていましたが、地元などから根強い反発がありました。

 今回のトリチウムの分離成功で、今後、現場においてトリチウムを処理する技術が確立されれば、汚染水処理が進展する可能性があります。
 

 不可能と思われることも、倦まず弛まず努力すれば可能性が開けると言いますが、技術者のご努力に敬意を表したいと思います。

 一方で、放射性物質に関する風評は未だに残っています。

 事故当初の報道の仕方にも問題があると思いますが、目に見えない放射性物質に対する恐怖心は理解できない訳ではありません。

 しかし、正しい知識をもとにすれば、必要以上に怖がることは無いのではないでしょうか。
 

 国が進める除染の目安は、年間1ミリシーベルト以下です。

 この値は、国際放射線防護委員会(ICRP)が勧告した目標値1~20ミリシーベルトをもとにしていますが、1ミリシーベル“以下”ということであれば、実質的にICRPの勧告よりも厳しいということになります。

 自然界における世界の年間被ばく量の平均は2.4ミリシーベルトと言われていますし、ICRP自身も年間100ミリシーベルト以下では人体への影響は実質的に認められないとしているのですから、国の除染目標も見直すべきではないでしょうか。

 そうすれば、ほとんどの地域で避難指示が解除できるはずです。
 

 福島第一原発の事故とそれに伴う避難により、今なお、多くの人がご苦労なさっているのですから、除染目標の見直しは、福島の一層の復興に繋がるのではないでしょうか。

※:6月27日付共同通信ニュースhttps://www.47news.jp/national/genpatsu/2499173.html

2018/06/22【原発事故を経験した日本の使命】

 中国で最新式の原子炉が稼働を始めた模様です(※)。

 EPRと呼ばれるこの原子炉は、フランスが技術協力したもので、従来の原子炉に比べて安全性と経済性を高めているとされます。
 

 EPRは、うたい文句とは裏腹に一部で安全性に対する疑問の声が上がっているものの、中国のEPRが世界初稼動ということになり、中国の原子力関連技術は世界を一方リードしたと言えるかもしれません。
 

 
 世界では、福島第一原発の事故後も、原発に対する一定の需要があり、各国が受注競争を繰り広げています。

 日本企業も、受注獲得に動いており、受注に成功した例もありますが、国内では原発の再稼動が進まず、原子力産業が斜陽産業と見なされる雰囲気もあるため、世界をリードするような新たな技術開発が進むのか懸念があります。
 

 いくら再生可能エネルギーの普及が進んでいるといっても、天候など自然条件に左右される多くの再生可能エネルギーは安定電源とは言えません。

 また、火力発電も化石燃料の確保が国際情勢によって左右されますし、埋蔵量に限りがあるので未来永劫に渡って確保できるエネルギーではありません。
 

 従って、原子力は今なお現実的な安定電源なのですが、日本を含む先進各国が、原子力の利用に消極的ならば、最先端の原子力技術は中国に握られてしまう恐れがあります。
 

 安全性が最優先される原子力技術において、世界の原子力発電が中国製原子炉に席巻されるような事態になることを、多くの人が不安を持つはずです。
 

 やはり、福島第一原発の事故を経験した日本は、原子力から手を引くのではなく、事故を経験したからこそ、事故を教訓として世界一安全な原子炉を作り上げて世界に供給する使命があるのではないでしょうか。

 そのためには、安全が確認された原子炉の再稼動を進めるとともに、原子力に関わる人材の育成と確保を官民で進める必要があると考えます。

 ※:6月19日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/180619/wor1806190002-n1.html

2018/05/30【原発だけに巨大地震を想定させるのはなぜ】

 福島第一原発の事故を巡る裁判で、巨大地震が発生する可能性があるとする東日本大震災前の評価は信頼できるものだったと地震学者が証言しました。

 巨大地震が起きるとする評価は複数ある評価の1つに過ぎなかったとされますが、その評価に基づいて対策がなされていれば、原発事故は起きなかったという指摘があります。

 
 そもそも、現代の地震学では、東海地震などで地震学者自身が認めているように、地震の発生日時や規模を正確に予測することは不可能です。

 ですから、地震学者の証言を根拠にして判決を下すことには無理があるのではないでしょうか。
 

 
 仮に、巨大地震が発生する可能性があるとする震災前の評価が認められたとしたら、なぜ福島第一原発の事故の責任だけが問われるのか疑問です。

 東日本大震災では、巨大地震に伴い発生した大津波で2万もの方々が犠牲になっています。

 この数は、原発事故の比ではなくとてつもなく大きなものです。

 もしも、巨大津波が発生する前提で防災・減災対策が取られていれば、これほど多くの犠牲は生じなかったはずです。

 ですから、原発に巨大津波を想定した対策を立てさせるのであれば、津波被害に関する国や自治体の不作為も問われるべきではないでしょうか。

 放射能が人体に及ぼす影響評価については議論の余地があるものの、原発事故を経験した日本として世界一安全な原発を作る必要があります。

 一方で、犠牲者の絶対数を見る限り、原発だけに突出した安全性を求めることに少なからず疑問を感じる人も多いのではないでしょうか。

2018/05/25【有権者に分かり易い選挙戦を】

 柏崎刈羽原発が立地する新潟県の知事選挙が告示され、与党が推す新人と5野党が推す新人の事実上の一騎打ちとなっています。

 今回の知事選挙は、野党系の前知事が女性問題で辞任したことにより行われるもので、原発問題が最大の焦点となっています。

 与党系の候補者は原発再稼動を容認する立場で、野党系の候補者は原発再稼動に反対する立場と位置付けられています。
 

 
 しかし、両候補者共に、現在、県の技術委員会が進めている福島第一原発事故の検証結果を踏まえて原発の可否を判断するとしています。

 これは、検証結果次第で賛成することも反対することもあり得るということのはずですが、実際は、与党系が容認で、野党系が反対ということになっています。

 ですから、両候補者共に主張が極めてあいまいであり、とりわけ野党系の候補者は、はじめから反対の立場を示しつつ、技術委員会の結果を待つということですから、矛盾すら感じます。

 これでは有権者に解り辛い難いのではないでしょうか。

 この新潟県の技術委員会による検証は、現在、国が進めている検証とは異なるものであり、検証に必要な情報が東電やその他の当事者から十分に得られているという保証はありません。

 にもかかわらず、県の技術委員会による検証を根拠に、原発の可否を論ずることには無理があるのではないでしょうか。

 そもそも原発問題は、経済的な観点からだけでなく、国のエネルギー安全保障の観点からも論ずべき問題ですから、一地方自治体の判断で決まる問題ではないと考えます。

 原発議論はもっと冷静に進めるべきではないでしょうか。

2018/03/29【日本の中国製通信NW機器への警戒を】

 トランプ政権は、中国に対してもディールを仕掛け、貿易で有利な条件を引き出そうとしていますが、通信機器はディールの対象外のようです(※)。

 中国との貿易で巨額の赤字を抱える米国ですが、関税の税率アップをチラつかせることで、外需が牽引する中国経済の弱みに付け込んで中国市場の開放を迫り、赤字削減と雇用拡大に繋げる思惑が見て取れます。

 しかし、中国製のIT関連のネットワーク機器に関しては、米国から一切締め出すかのような動きを強めています。

 中国軍との関係が深いとされている中国通信大手の華為技術(ファーウェイ)のネットワーク機器を巡っては、スパイ行為やサイバー攻撃の懸念から、オバマ政権時から米国内の企業に対して使用しないように勧告がなされていました。

 今回、トランプ政権では一歩踏み込んで、中国企業を念頭に安全保障上の脅威となる外国企業の製品を使うことを禁じる規制を導入するとしています。

 

 サーバーやルーターなどネットワーク機器は高度化・集積化が進みどんどん複雑になっていますが、そこにバックドアやセキュリティーホールを仕掛けられた場合、発見が困難になっていると言われています。

 通信の要であるそうした機器を介せば、容易に情報を盗み見たりサイバー攻撃に利用できたりするので、米国の懸念はもっともです。
 

 一方、日本国内では中国の通信機器企業に対する警戒感は米国ほどではありません。

 特に通信事業者の間では、コストパフォーマンスに優れる中国製の機器を積極的に導入する動きさえあります。

 先の日本年金機構の年金情報の中国企業への再委託があれほど国民を不安にさせた訳ですから、中国製のネットワーク機器の利用についても、政府主導でもっと警戒すべきではないでしょうか。

 対応が遅れるほど通信インフラの構築は進み取り返しがつかなくなります。

※:3月28日付日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGKKZO28634620X20C18A3FF1000/

2018/03/06【トップブランドが転落する教訓】

 魚沼産コシヒカリが、今年の食味ランキングで「特A」から1つ下の「A」に転落しました。

 魚沼産コシヒカリと言えば、美味しいお米の代名詞であり、ブランド米の頂点とも言える存在であっただけに衝撃を持って受け止められています。
 

 地元の関係者の間では昨年の天候が食味に影響したと考えられていますが、他の産地でも品種改良や生産技術が向上し、美味しいお米が続々と誕生していることも大きく影響しているのではないでしょうか。
 

 
 米だけに限らず頂点に君臨する製品やサービスは、常に他者から「追いつけ追い越せ」と目標にされる存在です。

 ですから、ビジネスの世界では、「現状維持を意図した途端に転落が始まる」などとも言われます。

 その地位を維持するためには、並大抵の努力では済まされず、常に進化が求められます。
 

 
 トップブランドであれば、その努力の姿勢や内容が他者の研究材料にもなります。
 

 故にトップを維持するためには、常により良いものを求めてイノベーションを繰り返す姿勢が必要です。

 高齢化や担い手不足などから、農業は斜陽産業と見られることもありますが、実際は、食糧危機を解決したり、健康寿命の延伸に貢献したりと、世界的な視点から見ても、未来産業とも言える有望な産業です。

 未来産業が本当に未来の基幹産業として発展するためには、更なるイノベーションと価値の創造がカギを握っています。
 

 魚沼産コシヒカリが今回の件をバネにして、再びトップブランドに輝くことを期待したいと思います。

2018/01/24【大雪に際し原発の重要性を考える】

 関東地方は久しぶりの大雪となり、交通が麻痺するなど私たちの生活に影響が出ています。

 生活への影響は交通に留まらず、電力供給にも及んでいます。

 東京電力は、大雪が降った22日、火力発電所の一部がトラブルで送電できなくなり、気温の低下と相まって、電力供給に十分な余裕が無くなったため、管内の利用者に対し節電を呼びかけました。

 東日本大震災以降、東京電力を含めた日本の電力供給について「原発が無くても供給不足は起こらなかったので原発は必要ない」という意見もありますが、今回の大雪で、実際は不測の事態に対処できない可能性があることが改めて浮き彫りとなりました。

 今回の電力供給不安は、火力発電所のトラブルが影響していますが、現在の日本の電力供給は火力発電が多くを占めています。

 火力発電は、発電所のトラブルだけではなく、海外からの輸入に頼っている化石燃料が滞る事態もゼロではないということを念頭に置いておく必要があります。

 また、太陽光発電など再生可能エネルギーを増やすことも必要ですが、太陽光発電は、今回のように「真冬の寒い夜」など電力が必要な時に役に立たないことがあるということも認識しておく必要があります。

 やはり日本にとってエネルギーの安定供給のためには原発は必要です。

 原発は、国の安全保障にとっても重要なインフラなのです。

 日本は、福島第一原発の事故を経験した国として、世界一安全な原発を造って世界に貢献すべきではないでしょうか。

2017/08/12【日本の自動車産業の未来】

 イギリスがガソリンエンジンなど従来型の内燃機関を搭載した自動車の販売を2040年までに禁止することを検討しています。
フランスなどもこうした流れにあると伝えられています。

先進技術と思われていたハイブリッドカー(HV)でさえ、純粋な電気自動車(EV)に比べると税制面で優遇されない国も増えています。

こうした流れを受けて、欧州のボルボ社は、2019年以降に販売する全車を電動化すると発表していますし、同じく欧州のBMW社は、車体に炭素繊維を多用した先進的なEVの製造ラインを既に稼働させています。
また、米国のEV製造販売大手であるテスラ社は、一時、株価の時価総額が全米一になるなどしています。

 一方、日本勢はHVの販売に力を注いてきた経緯があり、EVの販売は、事実上、日産・三菱自の1グループのみです。

 トヨタやホンダは、次世代カーと目される燃料電池車(FCV)の開発に力を注いできました。
反面、EVの一般販売は行っておらず、この分野での出遅れが指摘されています。

 FCVの普及は、車体コストの低減とともに水素を供給するインフラの整備が不可欠なのですが、政府の動きは芳しく無いように映ります。

 このままでは、携帯電話のガラパゴス化と同様、日本が自動車産業の世界潮流に乗り遅れる可能性もあるという議論が今後展開されるかもしれません。

よって、自動車産業は日本の基幹産業の一つなのですから、政府も産業構造の転換に向けて協力にバックアップする必要がありますし、日本の自動車各社も、次代の技術が何かをしっかりと見極めて、開発に注力する必要があります。

2017/08/01【原発が立地する自治体は日本を支えている】

 東京電力は、柏崎刈羽原発の再稼動を目指していますが、先行して審査を進めている6号機と7号機でさえ再稼動の見通しは立っていません。
 

 そうした中、原発が立地する柏崎市の市長が、東京電力社長に対し6号機と7号機の再稼動の条件として、1号機から5号機のいずれかの廃炉計画を2年以内に示すように求めました。
 

 これに対する回答として東京電力側は明言を避けましたが、最終的に全ての原子炉の稼働を経営再建計画の前提としている東京電力にとって、難しい判断となりそうです。
 

 柏崎市側としては、再稼動が見通せず地元経済が停滞する中で、廃炉により経済を活性化したいという思惑があります。
また、条件付きとはいえ再稼動を許容する立場の柏崎市長が、原発の一部の廃炉を条件とすることで、原発反対派を取り込みたいという思惑も感じられます。

 しかし、現状は地元経済の活性化と廃炉は矛盾するため、新たな活性化策を見出す必要があります。
ならば、原発を維持することで持続的に繁栄を築いていくことも選択肢の一つです。

 世界情勢が不安定な中にあっても、日本は資源のほとんどを輸入に頼っています。
よって、原発は安定電源としてエネルギー安全保障上の重要な存在です。

 その原発が立地する地元自治体は、日本を支えていると言っても過言ではなく、日本の誇りでもあります。

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