Archive for the ‘復興・技術・未来’ Category

2017/02/27【太陽光発電は万能か?】

 オフィス用品を主体とした大手通販会社の埼玉県にある大型倉庫で火災があり、出火から6日目にようやく消し止められました。

 出火原因は消防などが調査中ですが、鎮火までに6日も要したこの火事は異例と言えます。
消火に手間取った原因として、倉庫が窓の少ない特殊な構造であったこと、防火シャッターが早い段階で機能しなくなったことなどが考えられるとのことです。

 そしてもう一つ、手間取った原因として、倉庫の屋根の上には設置されていた太陽電池パネルの存在が指摘されています。
太陽光発電設備は、東日本大震災後、急速に増えていますが、今回の火災では、出火後も太陽電池パネルが発電していることから、屋上に思うように放水できなかったとの証言があります。
放水できなければ、特殊な消火剤などを使用しない限り、火を消せませんし周辺の温度を下げることも困難になります。

 太陽電池は、その変換効率がどんどん高まり高性能化しています。
そうした太陽電池パネルは、火災時だけでなく、災害等で建物が被災した際に、思わぬ事故の原因になることも考えられます。

 阪神淡路大震災では、被災後に電気設備が復旧して送電を再開する際に、通電火災が多発したとの報告がありますが、光さえあれば発電を続けるという太陽電池の特性には十分注意する必要があります。
 

 太陽電池パネルを建物に設置する際には、安全基準があると思いますが、既存の基準で十分安全が確保されているのか、今回の火災を受けて検討する必要がありそうです。
 

 原発に代わるエネルギーとして太陽光発電にも注目が集まっていますが、その普及を妨げるべきではないと思うものの、原発に取って代われるだけの安定電源ではないという認識を持たなければならないのではないでしょうか。

2017/02/19【飛行時間の短縮は大きな経済価値を生み出す】

 日本中の期待を集めて三菱航空機が開発を続けている日本初の国産ジェット旅客機「MRJ」は、2年後の引き渡しを目指していますが、過日、5度目となる納期の遅れが発表されました。

 MRJは定員が70席から90席程度の小型の旅客機です。
燃費などの環境性能や、広さなどの環境性能を特徴としており、既に内外の航空会社から受注を得ています。

 しかし、MRJと似たコンセプトを持つ同じクラスの機体は、カナダやブラジルのライバル社も開発を進めており、今後、熾烈な販売競争が展開される可能性があります。

 一方、米国のベンチャー企業であるBoom Technology社は、同程度の小型旅客機でありながら、超音速で飛行する機体の開発を進めています。
13年前に事実上唯一の超音速旅客機が、安全性や環境性能などが原因で退役して以降、旅客機と言えば亜音速で飛行する乗り物ということが当たり前となっていました。
しかし、現代では、効率的なエンジンや、空力設計技術の進展で、最新の戦闘機はアフターバーナーと言った燃料を大量に消費する装置を使用しなくても、超音速での巡航飛行が可能となっています。

 そうした技術の延長線上で、Boom社は民間向けの旅客機を開発しています。
同社が言う通りに2020年代に航空会社の採算に見合った機体が出来上がるかは分かりませんが、例えば、長距離の国際線の飛行時間が現在の半分程度になるとすれば画期的なことではないでしょうか。

 移動時間を短縮することは、それだけで経済的な価値があります。
日本も、JAXAが超音速飛行技術の蓄積を進めていますが、ライバルの追従を許さない独創的なコンセプトで、世界の航空宇宙産業をリードするような存在となってほしいと考えます。

2017/02/16【原発再稼動の雑感】

 東京電力は、原子力規制委員会に対し、柏崎刈羽原発の事故対応の拠点となる建物「免震重要棟」の耐震性を間違って報告していたと発表しました(※)。
これにより、再稼働に向けた審査に影響を与える可能があります。

 また、柏崎刈羽原発が立地する新潟県や柏崎市は、隠ぺいと見なされる事案が明らかになるなど、今回の件のみならず、東電の度重なる失態に不信感を高めています。

 確かに、東電の企業体質は改めるべき点もありますが、東電の社員やその協力企業の方々は、原発の安全性の確保や電力の安定供給に向けて日々真面目に取り組んでいるということを忘れてはならないと思います。

 同時に、立地自治体についても、「経済的な利益を優先して原発を誘致した」などと言われることがありますが、住民の皆様の思いを汲む必要もあります。
立地自治体には経済的な恩恵があることは事実ですが、住民の中には、「大都市に電源を供給している責任と自負がある」と語る方もいます。
原発は、ごみ処理場や基地などと並んで迷惑施設と言われることがありますが、誰かが引き受けなければならない施設を引き受けたという思いもあるのではないでしょうか。

 エネルギー自給率が決定的に乏しい日本にとって原発の再稼動は必要です。
原発の再稼動や事故対応に関連する多くの人々に思いをはせた上で、原発再稼動によるエネルギー安全保障の確保という国益を考えていきたいと思います。

※:2月15日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20170215/k10010876891000.html?utm_int=news-culture_contents_list-items_007

2017/01/26【宇宙空間の防衛能力強化を】

 防衛省の通信衛星が、H2Aロケット32号機により打ち上げられ、軌道投入に成功し、「きらめき2号」と命名されました。
きらめき2号は、防衛省はじめての独自で運用する衛星で、陸海空の3自衛隊が同一のネットワークを介して、より広範囲に大容量の通信を可能とするものです。

 米国が開発した「リンク16」と呼ばれる戦術データの共有方式に代表されるように、現代の戦争は、部隊間または個々の航空機・艦船・車両などの間で、如何に円滑に情報を共有できるかが戦況を左右する重要な要素となっています。

 防衛省では、今後、防衛通信衛星を更に2機打ち上げる予定で、システムが完成すれば、部隊間の統合運用をより円滑に行えるようになるため、有事のみならず大規模災害の際にも、迅速かつ効率的に対応することが可能となります。

 ただ、今回の衛星打ち上げは、具体的には、強引な海洋進出を図る中国や、弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮への対応を念頭に置いているものと見られますが、その中国は、既に衛星攻撃能力を保有しているということを忘れてはなりません。

 きらめき2号が衛星攻撃兵器に対してどのような防御能力を有しているのか公表されていませんが、瞬時に軌道を変える能力などは有していいないものと見られます。
スターウォーズの分野では、日本は明らかに米中に劣っています。

 国会の代表質問で安倍首相は、防衛力を強化すると答弁していますが、日本は宇宙空間における防衛能力の強化も図る必要があるのではないでしょうか。

2017/01/20【阪神淡路大震災を教訓として】

 1月17日は阪神淡路大震災から22年目となる日でした。
私も神戸の地に少なからぬ縁のある人間として、お亡くなりになられた方々に深い哀悼の意を捧げると共に、ご遺族の方々には心からお悔やみ申し上げたいと思います。

 阪神淡路大震災では6千4百人以上の方々が亡くなられましたが、その後、現在に至るまでに様々な検証が行われ、必要な制度やインフラが整備され、防災や減災、被災後の支援などに生かされるようになりました。

 しかし、阪神淡路大震災を教訓として、制度やインフラ以上に強く心に残ったことがあります。
それは、リーダーの心持ちや判断力が人の命を救う上で如何に大切かということです。

 震災発生時の首相は、旧社会党出身の方で、連立与党として政権につく際に、反自衛隊の考え方を改めて、自衛隊の存在を容認する立場に変えた人物でした。
ですから、心の中には自衛隊の存在を好意的に思っていなかったということもあり、震災発生直後の初動対応に自衛隊の投入決定が遅れてしまったと後に批判されています。

 この他にも、震災発生当日の首相の対応には様々な批判がありますが、首相が自らの主義信条を越えて、自衛隊の派遣や米軍の支援の申し出を受け入れることを即断していれば、救われた命があったのではないでしょうか。

 一国のリーダーが、どんなに温和で心優しい人物であったとしても、一たび判断を誤れば亡国に至ります。
結果で判断される政治家の責任の重さを改めて胸に刻みたいと思います。

2017/01/05【検証がなされれば再稼動を認めるということか?】

 東京電力HDの数土会長は、年頭のあいさつで、他電力会社との再編統合を目指す旨を述べました。
これは、柏崎刈羽原発の再稼動が見通せない中で、福島第一原発の事故処理費用が2倍規模まで膨らむとの試算が出て、財務体質の強化が必要と判断したためと思われます。

 確かに、柏崎刈羽原発の再稼動のカギを握る一人である新潟県の米山知事は、再稼動に慎重な姿勢を示しています。
ただ、米山氏は、共産・社民・自由の再稼動に反対する3党などから、原発再稼動に反対している知事に祭り上げられた感があります。

 しかし、実際は、米山氏の姿勢はあくまでも「再稼動に慎重」という姿勢です。
実際、米山氏の年頭の記者会見でも、「福島第一原発の事故原因や、住民の健康や生活に及ぼす影響、そして事故に備えた避難方法の3つの検証がなされないかぎり認められない」と改めて明言しています(※)。

 これは、つまり「3つの検証がなされれば再稼動を認める」ということになります。
米山氏の真意は、「これら3つの検証が行われたとしても、いくらでも難癖を付けられるので、再稼動などできない。あくまでも再稼動容認派を引きとめておくための口実だ」ということなのか、あるいは「科学的かつ客観的な検証がなされれば、県民に説明がつくので、予断を持たずに再稼動を認める」と考えているのかなど、はかりかねる部分はあります。

 しかし、見方によっては、既に3つの検証の結論は明らかになりつつあります。
政治家の約束はたいへん重いものですから、きちんと筋を通してもらいたいと思います。

 原発の再稼動は経済的なメリットだけではなく、国家の安全保障に関わる問題です。
政府と東京電力においても、再稼動に向けて課題を真摯に一つ一つクリアしてもらいたいと考えます。

※:1月4日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1035529931.html?t=1483536328171

2017/01/02【宇宙防衛体制の構築を急ごう】

 日本版GPSと呼ばれる人工衛星の数が、今年、4基体制となり24時間の運用が可能となる旨のニュースがありました(※1)。
日本版GPSは安全保障面での活用も期待されているとのことです。

 日本は、安全保障に必要な人工衛星からの情報の多くを米国に依存していますが、自主防衛力を強化するためには、日本独自の人工衛星の整備を進める必要があります。

 日本は、安全保障のための核装備を行っていませんが、それ以外の通常兵器ではまだまだ中国に対して優位を保っているとの見方があります。

 しかし、幸福の科学の大川隆法総裁は、宇宙戦争の時代に入りつつある中で「日本はまったくの蚊帳の外に置かれる(※2)」と指摘しているように、現代における主戦場の一つである宇宙空間においての防衛力が決定的に欠落しているのではないでしょうか。

 米中などは既に宇宙戦争を前提とした衛星の運用に移行しつつあります。
具体的には、敵の衛星をどうやって無力化するか、あるいは衛星に対する攻撃をどう防ぐか、といったことを念頭に置いて開発が進められていますが、日本はこの分野において、米中に完全に後れを取っています。

 今からでも遅くは無いので、日本もこの分野での開発に力を入れるべきではないでしょうか。

※1:12月31日付産経新聞http://www.sankei.com/politics/news/161231/plt1612310009-n1.html
※2:大川隆法著『繁栄への決断』幸福の科学出版https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1785

2016/12/02【更なる国富流出の懸念が】

 OPECが8年ぶりに原油の減産で合意しました。
世界経済の低迷により原油価格も低迷していましたが、今後、減産が実行されれば、原油価格は上昇するものとみられます。

 これを受けて、世界の投資家は円を売ってドルを買う動きを強め、円安となっています。
この円安の進行で輸出企業の株が買われ、東京株式市場の株価も上昇しています。

 しかし、円安の進行は、輸入にはマイナスとなります。
福島第一原発の事故以降、原発の停止により我が国は原油をはじめとした化石燃料の輸入を増やしていますが、その費用は原発の代替え分だけで年間3.7兆円(2014年)にもなります。
そこに、今回の原油価格の上昇や円安により、更なる国富が海外に流出することになります。

 一方、政府は核燃料サイクルの要となる高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉の検討に入りました。
もんじゅは1兆円とも言われる多額の費用を投入しながら、度重なる事故により再稼動しないまま廃炉の運命をたどることになります。
日本各地の原発の再稼動がままならない中で、もんじゅに代わる実証炉の開発に具体的な道筋は立っていません。

 しかし、資源の乏しい日本にとって核燃料サイクルは生き筋です。
燃料費の調達に年間数兆円もの国費を余計に支出していると考えれば、核燃料サイクルの確立には更なる費用が必要であるとしても、投資した分を十分に回収できるのではないでしょうか。

 日本は、福島第一原発に事故を経験した国として、世界一安全な原発を作り、核燃料サイクルでも世界に貢献すべきだと考えます。

2016/11/20【原発の地元民意は“再稼動容認”】

 東京電力の柏崎刈羽原発が立地する柏崎市の市長選が行われ、再稼動容認派の新人が当選しました。
同じく、柏崎刈羽原発が立地する刈羽村の村長選挙は、再稼動容認派の現職が無投票で再選していますので、今回の選挙結果と合わせて再稼動容認の民意が示されたことになります。

 一方で、柏崎市長選では、原発問題を最大の争点として再稼動に強く反対して落選した新人も多くの得票がありました。
原発に対する根強い不安の現われと見ることができます。

 ただ、新潟県唯一の全県紙が、反原発のキャンペーンを張る中での選挙でしたので、公正な報道がなされていたのか、いささか疑問が残ります。
その意味では、当選した再稼動容認派の新人は、逆風の中でも健闘したと見ることもできます。

 当選した再稼動容認派の新人は、選挙戦で、同市の課題は原発問題だけでは無いと訴えると共に、原発については主に経済的な面から再稼動を容認する姿勢を示してきました。

 日本が原発を捨ててはならない理由は、経済的な面はもちろんですが、安全保障の面からも極めて重要だからです。
市政で国家の安全保障を論じることは、なじまないかもしれませんが、原発を擁している地元は、国家の安全保障を担っているという厳然たる事実があります。

 ですから、原発の是非を判断する場合、そうした観点からも考える必要があるのではないでしょうか。

2016/11/16【原発を廃炉にしてからでは遅い】

 日本最大規模の原発である東京電力の柏崎刈羽原発が立地する柏崎市の市長選が告示され、容認派と反対派の無所属の新人2人が立候補しました。
先の新潟知事選では、原発再稼動に慎重な姿勢の米山氏が当選しましたが、原発が立地する地元の有権者がどのような審判を下すか注目です。

 全国を対象とした直近の世論調査では、原発再稼動に反対する意見が、容認を上回っている状況が続いています。
反対の理由としては、「原発が稼働していない、あるいはほとんど稼動していない現状でも、電力不足が生じていないので、無理に原発を再稼動させる必要が無いから」という旨が多いものと見られています。

 しかし、これが反対の理由であるならば、世界情勢が変わると世論も容認に変わる可能性があります。

 現在の日本のエネルギーの割合は、LNGなどの化石燃料が約9割を占めています。
その化石燃料のほとんどを外国からの輸入に頼っている我が国は、原産地やそれを運ぶシーレーンで紛争などが起これば、価格が高騰するばかりか、物理的に輸入できなくなります。

 現状で1割にも満たない再生可能エネルギーをフルに導入したとしても、とても日本の需要に間に合いません。
そうなれば、やむを得ず原発を動かすことになるでしょうが、原発を廃炉にしていればどうしようもありません。

 エネルギー自給率が1割に満たない日本は、安定電源である原発を捨てるべきではありません。
何度も申し上げますが、福島の原発事故を起こした日本であるからこそ、教訓を生かして世界一安全な原発を作って世界に貢献する責任があると考えますし、日本にはその力があると信じます。

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