Archive for the ‘復興・技術・未来’ Category

2018/09/07【 電源にが一極集中することの危うさ】

 北海道での未明の地震では、大きな被害が出ています。

 
 被災者の皆様には心よりお見舞い申し上げますと共に、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
 

 震源地を中心とした土砂崩れや住宅の倒壊はもちろんですが、北海道全域に渡る停電の影響も甚大です。
 

 スマホの充電ができない、調理ができない、交通信号が動かないなど、電力供給の大切さが改めて認識されています。

 
 中でも停電で心配されるのが、在宅で医療的なケアを受けている方々です。

 医療技術や機器の進歩で、患者やその家族の希望により在宅で医療的なケアを受けている人は増加傾向にあります。

 そうした在宅ケアを支えているのが電気です。

 呼吸器はバッテリー電源が切れれば人の手で空気を送らなければなりませんし、痰などの吸引器もバッテリーの電源が切れてしまえば使えません。

 電動ベッドも停電では使えませんし、褥瘡(じょくそう)という床ずれによる壊死を防止するエアマットも機能しません。

 患者の状態を把握するためのバイタルチェック機器もバッテリー電源が切れれば使えません。
 

 このように、在宅で療養している患者の中には、停電が長引けば長引くほど生命の危機にさらされる人もいます。
 

 今回の停電では、道内の電力の半分を給電する主要な火力発電所が緊急停止したことが発端となっているとのことですが、電源が一極集中することの危うさを知らしめています。
 

 太陽光発電や風・水力発電の割合が高かったら、今回のような事態には至らなかった可能性があるという考えもりますが、太陽光では夜間の発電ができませんし、風・水力発電も立地に制限があるため、これらの再生可能エネルギーは安定電源とは言えません。

 また、今回の停電は地震が原因ですが、火力発電の場合、化石燃料の輸入が滞る事態も想定しておかなければなりません。

 ですから、現在停止中の原発の安定電源としての重要性が再認識されているのではないでしょうか。

 エネルギー自給率が1割に満たない日本は、現状では原発を捨ることはできません。

 ならば、福島の事故を経験した日本だからこそ、世界一安全な原発を作り上げる責任があるのではないでしょうか。

2018/08/03【民生用プルトニウムは日本だけが貯めている訳ではない】

 日本のプルトニウム保有量の増加が、国内外から懸念されているとのことです。

 日本では、原発の使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、プルサーマル発電で再利用することで、核のゴミの削減とエネルギー自給率の向上を図る計画ですが、原発の再稼動の遅れやプルサーマル発電自体があまり広がらない中、再処理だけを進めることでプルトニウムの保有量が増加しています。
 

 原発反対派などは、プルトニウム保有量の増大を、核兵器保有に繋がるとして批判しています。

 しかし、日本が保有するプルトニウムは、実際には兵器として使用できない濃縮レベルのものです。

 にもかかわらず、こうした事実を報道するマスコミは少ないのが現状であり、ここにも日本の核アレルギーが現れているのかもしれません。
 

 また、日本のプルトニウム保有量の削減方針を示した原子力委員会の委員長は、「核不拡散の点で、日本だけがプルトニウムをためていくのではないかという懸念があると非常にまずい」と述べています(※)が、民生用プルトニウムに限ってみても、実際には、イギリス、フランス、ロシアなどもその保有量を増やしています。

 つまり、主要国の中で「日本だけが叩かれている」という不公平な現状があるのです。

  ですから、兵器開発の議論は別にしても、日本のエネルギー自給率の向上に繋がるプルトニウムの保有については、無理に削減する必要は無いと考えます。

 プルトニウムの利用に向けて、安全が確認された原発の速やかな再稼動とプルサーマル計画を推進するとともに、プルトニウムを利用する高速増殖炉を再度研究すべきではないでしょか。

※:7月31日付NHKニュースhttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20180731/k10011557941000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_001

【参考】:8月2日付幸福実現党政務調査会ニューズレター No.17「【政務調査会】原子力委員会によるプルトニウム削減方針について」https://info.hr-party.jp/2018/6868/

2018/07/17【安全面の危惧もある太陽光発電】

 今回の豪雨災害では、被災時のソーラーパネルの危険性が改めてクローズアップされています。
 

 
 住宅の屋根や太陽光発電所に設置されている発電用のソーラーパネルは、設備が被災して送電ができなくなったとしても、太陽光が当たる限り発電を続けるので、感電や火災の危険があります。

 それを防ぐには、シートなどでソーラーパネルを覆い遮光する必要がありますが、被災した全てのソーラーパネルを覆うことは難しいため、現実的には安全が確認されるまで近づかないようにするしかありません。
 

 また、東日本大震災以降、各地でソーラー発電設備が急増しましたが、樹木を伐採するなどして斜面に作られた発電設備周辺では、今回の豪雨で土砂崩れが発生したところがあり、今後、設置に当たり何らかの規制が必要との声が上がっています。
 

 再生可能エネルギーは、普及を進めていくべきであると考えますが、その主役である太陽光発電は、今回の災害においても、安全面など万能の電源ではないことが分かりました。
 

 よって、エネルギー自給率が1割に満たない日本は、安定電源である原発を捨てるべきはないことが分かります。

 日本は、福島第一原発の事故を起こしたから脱原発に舵を切るのではなく、原発事故を経験したからこそ、事故を教訓にして誰もが安心できる世界一安全で実用的な原発を作っていくべきだと考えます。

2018/07/16【災害を政治利用していないですか】

 西日本の豪雨災害では、死者数が2百人を超えるなど、その被害の大きさが日に日に明らかになっています。
 

 その豪雨被害が発生し始めた7日の夜に、自民党が安倍首相も出席して議員宿舎で宴会を開いていたとして野党などから批判されています。

 
「政治は結果が全て」ということであれば、今回の被害の大きさを鑑みると、政府自民党への道義的な批判は免れません。

 
 ただ、批判する野党側も、道義的な責任以外に、宴会を開いたことによる災害への初動対応の遅れなど、政府の対応に具体的な問題があったのか把握できている訳ではないようです。
 

 カジノを含むIR法案の審議でも、野党側は「災害対応の最中に、IR法案を審議している場合ではない」として政府を批判しています。

 確かに、IR法案は問題が多いので廃案にすべきですが、今回の災害対応だけを優先して、他の全ての審議や政治活動を先送りする状況にはないはずです。
 

 また、立民党などは、政府の災害対応などを批判して内閣不信任案を提出する道を探っているようですが、具体的に政府の災害対応の何処が問題で、どうすべきだったのかという点が伝わってきません。

 
 ですから、単に内閣不信任案の提出ありきに思えてなりません。
 

 このように、今回の豪雨災害に際し、与野党ともに適切に対処しているようには思えません。

 むしろ、政治利用しているのではないかと勘繰られても仕方がない部分もあります。
 

 
 今回の豪雨災害の被災地では、事前にハザードマップで危険が指摘されていたにもかかわらず、効果的な対策がなされずに被害に遭ってしまったという地域があります(※)。

 その背景には、先の民主党政権から今の自公政権へと続く、防災インフラ整備の遅れがあります。

 こうしたことからも、「政治は結果が全て」ということからすれば、自公政権のみならず、旧民主党であった野党の立民党や国民党なども、今回の豪雨災害の対処に関しては等しく責任があると言えるのではないでしょうか。

※:7月14日付The Liberty We「真備町浸水 自民党が『ぶっ壊し』、民主党が『仕分け』た治水予算」https://the-liberty.com/article.php?item_id=14657

2018/07/12【緊急事態条項の追加より緊急事態法の制定を】

 今回の西日本を中心とした豪雨では、平成に入って最大の犠牲者数となる公算が高まっています。

 被害は、人的なものに留まらず、各地で道路や上下水道などのインフラが破壊され、社会生活に大きな混乱をきたしています。
 

 こうした未曾有の災害に乗じる形で、憲法への緊急事態条項の追加という話が持ち上がっています。

 具体的には、災害や戦争など有事の際に選挙と重なった場合、緊急事態として議員の任期延長を認め、政治の空白を作らずに事態に対応するなどとするものです。

 しかし、非常時とは言え、政府の権限を強化することに慎重な意見があるのも事実ですし、そもそも改憲の手段として緊急事態条項の制定を訴えているに過ぎないのではないかという意見もあります。

 確かに、安倍政権は、憲法9条の改正を条項の追加という形で逃げ、国民が反対しにくい緊急事態条項の追加で、改憲そのものを推し進めていると見ることができます。

 ですから、改憲議論を進めるのであれば、正々堂々と憲法9条の改正を訴え、条項の追加ではなく、とりわけ9条2項の改正を議論すべきではないでしょか。

 緊急事態に対処するのであれば、改憲議論や、国民投票法の改正などを待っている暇はありません。

 
 まずは、規模災害や有事への対処を定めた緊急事態法を制定すべきであると考えます。

 そうすれば、例えば、激甚災害の指定に必要以上に時間を要するようなことは無くなるのではないでしょうか。

 
 いずれにせよ、今回の豪雨被害での迅速な捜索と復興が望まれますし、この災害を教訓として同じ悲劇を繰り返さない努力が必要です。

2018/07/08【大規模自然災害への対応強化を】

 西日本を中心に大雨による被害が相次いでいます。

 被害の全貌は明らかになっていませんが、多くの死者・行方不明者が出ている模様です。

 お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、行方不明の方は一刻も早く無事に救出されることを心よりお祈りしたいと思います。
 

 近年は、自然災害が比較的少ないとされる瀬戸内海沿岸地域でも、甚大な被害が生じる災害が発生しており、日本全国どこであっても、災害に対する日頃の備えが大切であることを改めて認識させられています。
 

 大雨による被害の度に、河川堤防の強化、砂防施設の設置、高台避難場所の整備などが課題としてあがりますが、どれも多額な費用を要するため、その全てを実現することができないのが現状です。

 しかも、高度成長期のようなインフラの整備はなかなかできない雰囲気にあります。
 

 しかし、数十年に一度というレベルの災害に対しても、計画的にインフラを整備することを怠ることはできません。
 

 また、今回の災害では、河川の氾濫による堆積物などにより、道路が寸断されて孤立する地域が相次ぎ、被害の全容を把握できない一因となっています。

 そうした地域の支援のために、日本で一台しかない全地形対応の特殊な消防車両「レッドサラマンダー」が被災地に派遣されています。

 救助にどの程度有効かは未知数ですが、こうした特殊車両の配備を増やす必要もありそうです。
 

 昨年より調達を開始した自衛隊の水陸両用車「AAV7」も、その特性を生かせば災害派遣でも有効と思わるので、必要に応じて投入することを検討すべきです。
 

 ただ、レッドサラマンダーもAAV7も外国製です。

 不整地走行ということであれば、日本は戦車や装甲車でノウハウを蓄積しているので、多くの災害を経験しているからこそ、日本製の特殊車両を開発する必要もあるのではないでしょうか。
 

 自然災害の多い日本は、法制度面に留まらずこうした物的な備えも必要です。

 是非、教訓を生かして、同じ被害を繰り返さないようにしなければならないと考えます。

2018/06/29【国防に寄与する技術開発は悪ではない】

 ホンダは、二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」の開発を取りやめ、介護用など、より実用的なロボット技術の開発に傾注する方針を明らかにしました。
 

 ホンダが初めてASIMOを披露した際は、鉄腕アトムを連想させる人型ロボットとして、世界中を驚かせました。

 その後、日本のロボット技術は他の追従を許さないレベルにあると見られていましたが、近年は、他国の追い上げも激しく、米国の「ボストン・ダイナミクス社」のロボットは、ジャンプをしたり、バック転をしたりするまでに至っており、少なくとも運動性能だけを見る限り、ASIMOを大きく引き離しています。

 こうした他国のロボット技術の進展は、実は、軍や国防技術と無関係ではありません。

 前述のボストン・ダイナミクス社は米国国防総省が資金的に援助していますし、米軍は様々な技術的なコンペティションを開催し、企業のみならず大学の研究機関などの技術開発の促進を図っています。
 

 一方、日本では、防衛省が大学などの研究機関に資金的な援助を行う仕組みがありますが、大学は教育機関として軍事的なものには関わらないとの方針のもと、応募は限られているのが実情です。

 しかし、軍事技術とは言え国防に寄与することは国や国民を守り平和を維持することに繋がるだけでなく、元は軍事技術であったインターネットや旅客機などに代表されるように、私たちの生活を便利にすることにも繋がることも多いのです。
 

 今こそ、軍事的なものは全て悪という考えを改めて、国防に寄与する技術開発に誇りを持って取り組めるようなカルチャーを醸成すべきではないでしょうか。

2018/06/28【汚染水からトリチウムの分離に成功】

 福島第一原発の事故により発生した汚染水から、放射性のトリチウムを分離することに成功したと近畿大学が発表しました(※)。

 汚染水は溜まり続けており、その処分方法が課題となっていますが、これまでは汚染水から放射性物質の中で唯一トリチウムを分離して取り除くことができませんでした。

 トリチウムは放射性物質であるものの、放射線は比較的弱く人間の体内に蓄積されることもないため、希釈して海に放出することも検討されていましたが、地元などから根強い反発がありました。

 今回のトリチウムの分離成功で、今後、現場においてトリチウムを処理する技術が確立されれば、汚染水処理が進展する可能性があります。
 

 不可能と思われることも、倦まず弛まず努力すれば可能性が開けると言いますが、技術者のご努力に敬意を表したいと思います。

 一方で、放射性物質に関する風評は未だに残っています。

 事故当初の報道の仕方にも問題があると思いますが、目に見えない放射性物質に対する恐怖心は理解できない訳ではありません。

 しかし、正しい知識をもとにすれば、必要以上に怖がることは無いのではないでしょうか。
 

 国が進める除染の目安は、年間1ミリシーベルト以下です。

 この値は、国際放射線防護委員会(ICRP)が勧告した目標値1~20ミリシーベルトをもとにしていますが、1ミリシーベル“以下”ということであれば、実質的にICRPの勧告よりも厳しいということになります。

 自然界における世界の年間被ばく量の平均は2.4ミリシーベルトと言われていますし、ICRP自身も年間100ミリシーベルト以下では人体への影響は実質的に認められないとしているのですから、国の除染目標も見直すべきではないでしょうか。

 そうすれば、ほとんどの地域で避難指示が解除できるはずです。
 

 福島第一原発の事故とそれに伴う避難により、今なお、多くの人がご苦労なさっているのですから、除染目標の見直しは、福島の一層の復興に繋がるのではないでしょうか。

※:6月27日付共同通信ニュースhttps://www.47news.jp/national/genpatsu/2499173.html

2018/06/22【原発事故を経験した日本の使命】

 中国で最新式の原子炉が稼働を始めた模様です(※)。

 EPRと呼ばれるこの原子炉は、フランスが技術協力したもので、従来の原子炉に比べて安全性と経済性を高めているとされます。
 

 EPRは、うたい文句とは裏腹に一部で安全性に対する疑問の声が上がっているものの、中国のEPRが世界初稼動ということになり、中国の原子力関連技術は世界を一方リードしたと言えるかもしれません。
 

 
 世界では、福島第一原発の事故後も、原発に対する一定の需要があり、各国が受注競争を繰り広げています。

 日本企業も、受注獲得に動いており、受注に成功した例もありますが、国内では原発の再稼動が進まず、原子力産業が斜陽産業と見なされる雰囲気もあるため、世界をリードするような新たな技術開発が進むのか懸念があります。
 

 いくら再生可能エネルギーの普及が進んでいるといっても、天候など自然条件に左右される多くの再生可能エネルギーは安定電源とは言えません。

 また、火力発電も化石燃料の確保が国際情勢によって左右されますし、埋蔵量に限りがあるので未来永劫に渡って確保できるエネルギーではありません。
 

 従って、原子力は今なお現実的な安定電源なのですが、日本を含む先進各国が、原子力の利用に消極的ならば、最先端の原子力技術は中国に握られてしまう恐れがあります。
 

 安全性が最優先される原子力技術において、世界の原子力発電が中国製原子炉に席巻されるような事態になることを、多くの人が不安を持つはずです。
 

 やはり、福島第一原発の事故を経験した日本は、原子力から手を引くのではなく、事故を経験したからこそ、事故を教訓として世界一安全な原子炉を作り上げて世界に供給する使命があるのではないでしょうか。

 そのためには、安全が確認された原子炉の再稼動を進めるとともに、原子力に関わる人材の育成と確保を官民で進める必要があると考えます。

 ※:6月19日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/180619/wor1806190002-n1.html

2018/05/30【原発だけに巨大地震を想定させるのはなぜ】

 福島第一原発の事故を巡る裁判で、巨大地震が発生する可能性があるとする東日本大震災前の評価は信頼できるものだったと地震学者が証言しました。

 巨大地震が起きるとする評価は複数ある評価の1つに過ぎなかったとされますが、その評価に基づいて対策がなされていれば、原発事故は起きなかったという指摘があります。

 
 そもそも、現代の地震学では、東海地震などで地震学者自身が認めているように、地震の発生日時や規模を正確に予測することは不可能です。

 ですから、地震学者の証言を根拠にして判決を下すことには無理があるのではないでしょうか。
 

 
 仮に、巨大地震が発生する可能性があるとする震災前の評価が認められたとしたら、なぜ福島第一原発の事故の責任だけが問われるのか疑問です。

 東日本大震災では、巨大地震に伴い発生した大津波で2万もの方々が犠牲になっています。

 この数は、原発事故の比ではなくとてつもなく大きなものです。

 もしも、巨大津波が発生する前提で防災・減災対策が取られていれば、これほど多くの犠牲は生じなかったはずです。

 ですから、原発に巨大津波を想定した対策を立てさせるのであれば、津波被害に関する国や自治体の不作為も問われるべきではないでしょうか。

 放射能が人体に及ぼす影響評価については議論の余地があるものの、原発事故を経験した日本として世界一安全な原発を作る必要があります。

 一方で、犠牲者の絶対数を見る限り、原発だけに突出した安全性を求めることに少なからず疑問を感じる人も多いのではないでしょうか。

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