Archive for the ‘外交・国防・安全保障’ Category

2018/09/21【国防のための軍事研究に理解を】

 防衛省は極超音速ミサイルの開発に乗り出す方針を決めたとのことです(※1)。

 極超音速ミサイルとは、音速を遥かに超えた速度のミサイルのことで、同じく音速を遥かに超える弾道ミサイルとは異なり、機動の自由度が高いことが特徴です。

 防衛省では、対艦ミサイルに応用することを想定しているようです。
 

 極超音速飛翔体については、戦場の主導権を一変させる可能性がある次世代の兵器として、米中ロなどが開発に力を入れています。

 日本も、遅ればせながら開発の着手を決めたことは、日本の防衛力の向上と防衛産業の育成に繋がるものとして評価できます。
 

 ただ、こうした軍事に関する最新の技術や概念は、いつも米国など外国からもたらされます。

 外国の技術であっても日本独自に性能を高めることは重要なことですが、防衛力を一層向上させるためには、他国の追従を許さない独自の技術を磨く必要があります。
 

しかし、日本では、たとえ国防に資するとしても、軍事的なものは殺害に繋がるとして一切認めないという風潮が学会にあるため、軍事研究に携わる人材は多くはありません。

 このままでは、日本が常に最先端の軍事技術で後れを取るばかりでなく、将来、悪意を持って日本を侵略しようとする外国が現れた場合、その軍門に下らざるをえないようなことも考えられます。

 それは、日本から自由が無くなることを意味します。
 

 そうならないために、国防は必要なことであるとの認識を広めなければなりません。

 「ヒトラーは国防のためと言って他国を侵略をしたのだから、一切の国防も認めない」との意見もありますが、戦いには侵略のための戦いと国防のための戦いがあるという事実は変えられません。

 「平和をとことん追求するが、いざという時は国や国民を守るために戦う覚悟を持っている」という気持ちが大切ではないでしょうか。

 軍事目的につながる研究と科学者の関係が問われる中、直近では、日本天文学会が来年3月をめどに研究者の意見を取りまとめて、学会の立場を表明するようです(※2)。

 趨勢は、軍事研究とは一線を画すことにありそうですが、是非、大局的な見地に立って国防に理解を示す立場を表明して下さることを期待したいと思います。

※1:9月19日付共同通信ニュースhttps://this.kiji.is/415065564218868833?c=39546741839462401
※2:9月20日付NHKニュースhttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20180919/k10011636561000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_001

2018/09/18【自衛隊が南シナ海で大きな一歩】

 海上自衛隊の潜水艦「くろしお」が、南シナ海で他の自衛艦と演習を行った後、ベトナムのカムラン湾に入港しました。

 ベトナムに海上自衛隊の潜水艦が寄港するのは初めてですし、潜水艦の行動自体を公表することも極めて異例です。
 

 演習を行った海域は中国が主張する南シナ海の九段線の内側と見られ、西沙諸島などで中国と対峙しているベトナムとの連携も示す形となり、中国に対する強い牽制となるものです。
 

 「くろしお」は、世界的に見ても高い能力を有する非原子力推進の潜水艦ですが、最新の「そうりゅう」型などに比べると非大気依存推進に対応していないなど装備の面で見劣りする部分があります。

 その意味で、中国を過度に刺激しないという配慮があるのかもしれませんが、一世代前のディーゼル・エレクトリック方式の潜水艦であっても、長駆、南シナ海まで進出し作戦行動を行う能力を示したことは、大きな意味があるのではないでしょうか。

 中国は、今回の自衛艦隊の行動を含め南シナ海の問題について、域外の国が関与すれば地内の安定を損ねるとして批判しています。

 しかし、中国の軍事力と南シナ海で係争を抱える他のASEAN諸国の軍事力には大きな開きがあるので、日本や米国などが中国への牽制を強めることは、むしろ歓迎されています。

 日本は、地域のリーダー国家として、責任ある行動を強めていくべきと考えます。

 ですから、今後は、中国に国際法の順守を促すため、海上自衛艦も中国が造成した人工島の12海里内を航行する「航行の自由作戦」に参加すべきではないでしょうか。

2018/09/16【日米同盟を重視する理由とは】

 立民党の枝野代表は、訪米先で、地元の民意に反して辺野古移設を進めることは、将来の日米同盟に悪影響を与えるので、日米同盟を重視する立場から辺野古移設を中止すべきとの考えを示しました。
 

 しかし、この考え方からすると、普天間基地の閉鎖が遅れることは確実です。

 普天間基地の移設を急ぐ理由の一つに、住宅地に隣接した基地の危険性があります。

 
 普天間基地が長く存続すればするほど、航空機事故の危険性も続くことになり、万一、住民を巻き込むような事故が起これば、反米感情は一気に高まります。

 ですから、一見、正論のように思える枝野氏の考え方は、レトリックに過ぎないことが分かります。

 枝野氏は、今回、日米同盟を重視すると言いながら、枝野氏が中枢にいた民主党政権は、逆に日米同盟を弱体化させるばかりでした。

 まるで、自衛隊や在日米軍は弱ければ弱いほど平和が守られると考えているようでした。
 

 今になって日米同盟を重視するというのであれば、なぜ、日米同盟を重視しなければならないのか、その理由を説明する必要があると思います。

 普通に考えれば、中国の脅威に備えなければならないことが最も大きな理由のはずですが、そうであるからこそ、沖縄の米軍の存在が重要ということになるのではないでしょうか。
 

 民主党政権時代の首相で、普天間基地の県外移設を公約に掲げておきながら、後に、学ぶにつれて沖縄の海兵隊が抑止力を維持していることが分かったとして、混乱する現在の移設問題の発端を作った人物がいました。

 枝野氏の発言に、そうした悪夢の再来を連想するのは私だけでしょうか。

2018/09/13【知事選の争点が移設問題でいいの?】

 沖縄県知事選が告示され4人が立候補しました。

 今回の選挙では、普天間基地の辺野古移設が最大の争点となっています。

 沖縄県では、米軍基地があることで良きにつけ悪しきにつけ生活に大きな影響があることは理解できますが、国全体の安全保障に関わる問題が一地方自治体の首長選の最大の争点となることに少なからず違和感を覚えます。

 普天間基地の移設問題の根底には、日本を取り巻く安全保障環境があります。

 端的に言って一番の問題は、独裁国家である中国の軍備増強を背景とした覇権拡大です。

 この脅威を無視して、移設中止や基地閉鎖を実現することはできません。
 
 
 ですから、基地問題は国の専権事項と言えます。

 それでも、一地方自治体の首長として、基地反対を訴えるのであれば、同時に、中国に対しても覇権拡大や人権弾圧を厳しく批判する姿勢を見せなければ筋が通らないのではないでしょうか。
 

 しかし、前知事を含め歴代の沖縄県知事は、訪中した際や、中国の特使が来沖した際に、尖閣諸島や基地問題を引き合いに中国を批判することはありませんでした。

 これは、外交問題は国の責任だから、地方には責任がないということを承知しているということです。
 

 外交が国の専権事項であることを認めているのなら、外交問題の延長上に安全保障問題があるのですから、地方自治体も国の安全保障政策に留意し、むしろ住民の説得に努める姿勢が必要なのではないでしょうか。

2018/09/12【露が平和条約の考えを示した今こそ】

 ロシアのプーチン大統領は、東方経済フォーラムで、年末までに前提条件なしに日本との間で平和条約を結ぶ考えを示しました。

 これは日本にとって、極めて重要な提案です。

 幸福の科学の大川隆法総裁は、既に2年前の講演で、日本を取り巻く情勢を鑑みて、北方領土問題を棚上げしてでも日露平和条約を結ぶべきとの考えを示しており、日露の関係強化がいかに大切であるかということを訴えていました。

 しかし、日本政府は、ロシアとの関係は大切であるとしながらも、クリミア問題で欧米の対露制裁に加わったり、訪日したプーチン大統領を国賓扱いにしなかったりと、チグハグな対応をして、プーチン氏から全幅の信頼を得るには至りませんでした。

 また、北方領土問題を解決して平和条約を結ぶというスタンスにこだわるあまり、その後の協議も停滞した感が否めませんでした。

 今回のプーチン大統領が前提条件なしの平和条約締結する考えを示したことを受け、日本側が北方領土問題を棚上げして、対中国で有効に機能する平和条約を締結できるかが試されています。
 

 そして、トランプ大統領が国内で政治的な苦境に立たされていますが、日露の関係強化が、日米関係に影響を与えるものであってはなりません。

 日本政府には、日露平和条約がいかに米露の関係改善に貢献できるかということを説得できる技量が求められます。

2018/09/10【米国の厳しい姿勢はなぜか】

 トランプ大統領は、米国の貿易赤字削減に向けて、日本に対しても攻勢を強めています。

 日本にとっては、輸出の主力である輸入車に高い関税を掛かられるのは、何としても避けたいところですが、外国メーカーにシェアを奪われている米国の自動車メーカーにとっては、国内での製造能力があるうちに、何とか体制を立て直したいというのが本音ではないでしょうか。

 米国では今年春に象徴的な出来事がありました。

 米国三大自動車メーカーの1つフォードが、それまでの主力車種であった中型セダンの次期モデルの開発を行わないと発表したのです。
 

 市場の嗜好が、セダンからSUVなどに移っているとはいえ、一定の市場規模がある中型セダンの開発を断念したのには、このままでは日本をはじめとした外国メーカーに勝てないとの判断があったようです。
 

 そうした中、米国メーカーにとって最後の牙城と言えるのが、日本ではなじみの無いピックアップトラックといわれる車種です。

 この車種は、米国以外ではあまり需要が無いため米国メーカーが圧倒的に強いのですが、近年、日本や欧州メーカーなどからの参入が相次いでいます。

 新規の参入は、米国圏での生産が主ですが、かつての自動車の代名詞的な存在であった中型セダンを断念し、今度は米国自動車産業の象徴とも言えるピックアップトラックの市場が奪われるということであれば、米国のプライドが傷つくことは想像に難くありません。
 

 トランプ大統領が、貿易赤字の削減に向けて語気を強めるのには、国内の保守層を中心にこうした事情があるということも知っておく必要があります。

 ただ、穿った見方をすれば、トランプ大統領が進める関税政策の最大の目的は中国の貿易黒字を削減することであり、その為には他の貿易相手国にも中国と同様に厳しく対応しているということも考えられます。

 ですから、本丸は中国の貿易黒字の削減であるということを念頭に、日本も対応する必要があるのではないでしょうか。

2018/09/08【台湾を大切にする島国の矜持】

 太平洋の島国ナウル共和国は、太平洋諸島フォーラム(PIF)で、域外国として参加している中国に対し、振る舞いが横暴だとして謝罪を要求しています。
 

 
 発端は、ナウルと外交関係の無い中国の外交官が、PIF参加のため外交旅券で入国しようとしたところ、ナウルが一般旅券で入国するよう求めたことにあります。
 

 ナウルは、台湾と外交関係を維持している数少ない国の1つですが、経済支援を背景に太平洋諸国に対し国交樹立圧力を強める中国への反発があったものと思われます。

  中国の対応は大国として如何なものかと思いますが、中国のことですから親中の他国を使ってナウルに圧力を掛けることが考えられます。

 案の定、中国から巨額の経済支援を受けるサモアがナウルの対応に反発し、PIFのボイコットを警告したため、結局、ナウル側が妥協する形で中国外交官の入国を認めましたが、その後もPIFの席上でナウル側が中国を批判し、それに対し中国側も反発しています。

 
 しかし、ナウルの対応には理解できるものがあります。

 日本を含め、数多くの国が台湾を裏切る形で大陸側の中国政府と国交を樹立しましたが、ナウルのワガ大統領に義を貫く矜持が感じられるからです。

 ワガ大統領は、「中国は我々の友人ではない。自国の目的のために我々を必要としているだけだ」と述べています(※)。
 

 是非、日本政府も見習ってほしいと思います。

 
 今回の北海道の地震では、台湾がいち早く支援隊の派遣を申し出ています。

 現状では、自衛隊や消防などで必要な対応ができているのかもしれませんが、台湾を立てる意味でも、支援を受け入れるべきではないでしょうか。

 
 ※:9月7日付CNNニュースhttps://www.cnn.co.jp/world/35125262.html

2018/09/02【災害発生時の国防も万全に】

 9月1日は防災の日でした。

 近年、マグニチュード9クラスの南海トラフ地震の発生が懸念されており、太平洋岸を中心に東海地方や近畿、関東などの主要都市も被災すると予想されています。

 予想される被害は、東日本大震災の被害を遥か超え、まさに「国難」になるとも言われています。
 

 被害想定が明らかになってくるとともに、政府・自治体、企業から個人に至るまで、南海トラフ地震に対する様々な備えが進みつつあります。
 

 そうした中、あまり考えたくありませんが、地震発生時の中国軍などの動きも警戒しておく必要があります。
 

 東日本大震災では、自衛隊は救援活動にリソースの多くを割く一方で、警戒監視活動にも抜かりが無いよう万全を期すと同時に、米軍も救援に当たる空母の他に別の
空母機動部隊を派遣し、日本の防衛に隙を作りませんでした。

 

 しかし、南海トラフ地震では、想定される被害の大きさから、自衛隊は活動可能な部隊のほぼ全てを救援活動に充てなければならない事態も考えられます。
 

 ですから、国際情勢によっては、国防の隙をついて、尖閣諸島だけでなく、日本政府に統治能力が無いなどとして他の地域に外国軍が上陸してくる事態を考えておく必要があるのではないでしょうか。

 現実問題として、必要な救援物資を外国に頼らなければならないことは想定されますが、あくまでも主権は日本にあるということを絶対に譲ってはなりません。

 
 地震は何年先に起こるのか予想ができないものですが、過去の大きな自然災害は、左翼政権の治世のときが多いようです。

 左翼政権となると、日米同盟が揺らぐことが心配されます。

 万が一、地震が発生した際に、頼みの米国が、日本の防衛から手を引いていたなどと言う未来が来ないことを願いたいと思います。

2018/08/29【中国によるウイグル民族の弾圧に目を向けるべき】

 幸福実現党の及川外務局長が国連の人種差別撤廃委員会で、中国によるウイグル民族への弾圧についてスピーチをしました(※)。

 その中で、及川氏は、中国政府によるウイグル民族に対する過酷な弾圧の実態を明らかにし、強制収容されている人数は、最大300万人にものぼるとしています。

 第二次世界大戦の終戦時にナチスが強制収容していた人数が71万人ですから、数字を見る限りナチス以上の弾圧が行われていることになります。

 中国政府は、弾圧の事実を認めておらず、テロとの戦いと称してイスラム過激派とその予備軍を取り締まっているとしています。

 しかし、もともと、ウイグル自治区は東トルキスタンという独立国だったのであり、1949年に中国が占領したものです。

 ですから、ウイグル民族の抵抗運動は、他のイスラム過激派によるテロとは一線を画すものなのです。
 

 中国は、第二次世界大戦後も、ウイグルをはじめチベットなどを侵略し、人々の自由を奪ってきたということです。
 

 及川氏らのスピーチを受けて、海外のマスコミは、ウイグル問題を大きく取り上げたとのことですが、この問題に対する日本のマスコミの扱いは大きくありません。
 

 日本政府の扱いも、米国政府がはっきりと中国の対応に懸念を示しているのに比べると、中国政府の顔色をうかがってているように思えてなりません。
 

 私たちは、中国による大規模な人権弾圧の実態に目を向けるべきですし、日本政府も、ウイグル民族の弾圧だけでなく、東トルキスタンの占領そのものも取り上げて批判すべきではないでしょうか。

※:8月24日付The Liberty Web https://the-liberty.com/article.php?item_id=14824

2018/08/28【中国は核先制使用を排除しない】

 日本は被爆国として、安全保障を米国の核の傘に頼るべきではないという考え方があります。

 これは、日本が米国の核の傘から出て独自に核装備するということではなく、核に頼らずに安全保障を確立するというものです。
 

 その考え方には、平和外交を進めれば、核保有国が非保有国に対して核兵器を使用することは無いとの判断があるようです。
 

 しかし、中国は、最近、核の先制不使用の方針を転換し、通常兵器同士による戦闘でも、不利になれば核兵器の使用も辞さないとする見解が軍部で浮上しているとの報道があります(※)。

 つまり、核の先制使用も選択肢に入っているということです。
 

 ですから、例え日本が中国に対し通常兵器でどんなに優位に立とうとも、最終的に核攻撃で状況を一変することができるということです。

 しかも、日本が米国の核の傘から出てしまえば、中国の核先制使用の判断のハードルは更に下がると同時に、威嚇効果も高まります。
 

 日本の置かれた安全保障環境は、ますます核装備抜きでは成り立たないようになっているのではないでしょうか。

 ※:8月27日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/180827/wor1808270012-n1.html

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