Archive for the ‘外交・国防・安全保障’ Category

2017/08/18【中国企業は共産党の影響下にあることがより明確に】

 中国の企業に対して、中国共産党が経営判断に関わることを容認するなど、定款を改定する動きが活発化しているとのことです(※)。

 定款とは、事業目的や役員構成など会社の基本的な規則を定めたものです。
その定款に、中国共産党による経営介入を明文化することで、習近平主席の指導体制を一段と強化する狙いがあると考えられます。

 中国の企業は外資との合弁も多く存在することから、中国国外の経済界などからは、経営が中国政府の意向に振り回される恐れや、迅速な経営判断ができなくなる恐れなどが指摘されています。

 確かに、資本主義を体現する私企業に対して、資本主義に合い入れない共産党が深く関与することで、企業経営が機能不全に陥る可能性が高まります。

 しかし、ほんとに恐ろしいのは、中国企業が保有する技術情報や個人情報が、中国政府の命令一下で、中国政府に渡ることではないでしょうか。
こうした懸念は以前から存在していましたが、中国政府はより容易に企業が持つ技術情報を軍事目的に転用したり、諜報活動に利用したりできるようになることが考えられます。
 

 中国は、企業や個人の自由をいつでも制限できる事実上の一党独裁国家であるということを忘れてはなりません。
強大な中国市場の魅力を目の前に、日本を含め海外企業は中国進出に魅力を感じることは理解できますが、そうした民主主義とは一線を画した国であるということを改めて理解した上で判断を下さなければならないと考えます。

※:8月17日付日本経済新聞朝刊

2017/08/17【北朝鮮の行動に油断してはいけない】

 グアム島を弾道ミサイルで包囲射撃するとしていた北朝鮮は、弾道ミサイルの発射を一時的に見送る姿勢を示しました。

 北朝鮮メディアは、金正恩委員長が「愚かで哀れな時間を過ごしている米国の行動をもう少し見守る」などと述べたことを伝え、弾道ミサイルや核開発で強硬な姿勢を続ける北朝鮮が軟化した兆しとも受け取れます。

 米国の強硬な姿勢に怖じ気付いたのか、それとも中国などの第三国による仲裁が功を奏したのか、北朝鮮の真意は不明です。

 これに対してトランプ大統領は、SNSで「金正恩は、賢明でよく考えられた決断をした」などと述べ評価する姿勢を示しました。
一見、米朝の双方が自制したかのように思え、国際社会もそのように判断する報道が多いようです。

 しかし、別の見方では、北朝鮮は常に上から目線で米国の行動を評しており、今回もその立場で米国の行動を見守るとしたのに対し、逆にトランプ大統領は、更にその上から目線で金正恩委員長の行動を評したように受け取れます。

 北朝鮮の行動原理は、中国にも通じるものがありますが、面子を非常に重視します。
今回の北朝鮮の弾道ミサイルの発射見送りが、国際社会の圧力に屈しているように捉えられたり、米国から屈辱的な扱いを受けたように思ったりしたならば、従来通りの威嚇を再開するかもしれません。

 我々は、いつ米朝の衝突が始まってもおかしくない状況に変わりはないという前提で、油断することなく必要な準備を整えておくべきです。

【参考】:8月16日付幸福実現党プレスリリース「北朝鮮情勢の緊迫化を受けて(党声明)」https://info.hr-party.jp/press-release/2017/5281/

2017/08/13【対処マニュアルが対照的な日本とグアム】

 米国のグアム島のグアム政府は、北朝鮮がグアム島周辺への弾道ミサイル発射を示唆していることを受けて、核攻撃を受けた際の住民向けの緊急対処法を発表したとのことです(※)。

 米国民にとっては、「弾道ミサイル攻撃=核攻撃」という認識があるようです。
実際、北朝鮮の弾道ミサイルの弾頭の種類は、通常弾頭なのかNBC弾頭なのか、着弾するまでは分かりませんし、一般の住民にとっては着弾した後も弾頭の種別を判断することは困難です。
ですから、これらの弾頭の内、着弾した場合の被害が最も大きい核弾頭を想定して対処法を作成するのは合理的な判断とも言えます。

 一方、日本では、グアム政府の対処法とは対照的内容です。
内閣官房が出している「弾道ミサイル落下時の行動について」では、ほぼ核攻撃を想定していないのではないかと推測される内容です。

 日本政府としては、国民の不安を煽るといけないので、あえて核攻撃を想定した生々しい対処法は載せなかったのでしょうか。
その背景として、日本人にとっては、それだけ広島と長崎の記憶が影響しているとも考えられます。

 しかし、もしもそうだとすれば、弾道ミサイルへの対処法としては不備が残ったまま問題の解決がなされていません。

 広島と長崎の惨劇は決して繰り返してはなりませんが、北朝鮮に核攻撃をさせないようにもしなければなりません。

 そのために私たちが取るべきやり方は大きく分けて2通りです。
1つは、「毅然とした態度で国防を強化して、北朝鮮に攻撃を思い止まらせる」ことであり、もう1つは「北朝鮮の主張を受け入れて攻撃を回避する」ことです。

 前者を選ぶべきと考えます。
後者は、自由が無くなる隷属への道であり、日本国民が現在の北朝鮮国民が置かれた状況に陥る可能性があからです。

※:8月12日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/170812/wor1708120041-n1.html

2017/08/11【不完全なミサイル防衛】

 北朝鮮は、包囲射撃と称するグアム島周辺への弾道ミサイルの発射について、ミサイルの飛翔コースや発射数を明らかにし、挑発の度合いを強めています。

 これを受けて米国内ではミサイル防衛システムで迎撃すべきとの声が高まっているとのことです。

 確かに、迎撃に成功すれば、弾道ミサイルに依存した北朝鮮の安全保障は崩れ、弾道ミサイル開発を推進してきた金正恩委員長の面目は丸潰れとなるでしょう。
また、日米が弾道ミサイルを完全に迎撃できることを証明すれば、北朝鮮を交渉の場に引きずり出せるかもしれません。

 一方で、ミサイル防衛で撃ち漏らした場合のリスクを指摘する声もあります。
今回、北朝鮮は4発の弾道ミサイル発射をほのめかしていますが、ある意味で、たった4発のミサイルであるにもかかわらず、仮に1発でも撃ち漏らすようならば、甚大な被害が出ます。
また、北朝鮮に自信を与えるだけでなく、日米側の安全保障体制を根本的に見直す必要性にも迫られることになります。

 つまり、それほど現在のミサイル防衛システムが不完全であることを示しているとも言えます。
よって、敵地攻撃能力の重要性がクローズアップされています。

 既存のSM3やPAC3の能力向上に留まらず、より迎撃確率の高いレーザー兵器の早期の開発に向けて、国を挙げて取り組むべきです。

2017/08/10【米国による軍事行動はあるのか】

 北朝鮮はグアム島周辺への弾道ミサイル発射を示唆するなど、ますます威嚇の度合いをエスカレートさせています。

 こうした中、米国内の世論調査で、北朝鮮に対する軍事行動を支持する割合が50%に達したとの報道がありました。
この数字は、湾岸戦争直前の軍事行動支持の割合よりも低いものの、米国が実際に軍事行動に踏み切る際の一つの判断材料になるのかもしれません。

 もちろん外交努力は最後まで尽くすべきであり、軍事行動は最終的な手段に他なりませんが、経済制裁に効果が見られないなど現下の情勢を踏まえれば、軍事行動も現実味を帯びてきたと言えます。

 もしも、米軍による軍事行動が行われる場合、大規模かつ短期的な攻撃が考えられます。
隣接する韓国の被害を最小限に留めるために、休戦ライン周辺に配備されている火砲類や弾道ミサイル発射基地、それに北朝鮮司令部に対する一斉攻撃が、巡航ミサイルや航空機からスマート爆弾などによって行われることになるのでしょうか。

 その際、先にアフガニスタンで使用され、核兵器を除けば最も破壊力のある兵器と言われ、注目されたことのある「MOAB」の使用も選択肢の一つとなるかもしれません。

 ただ、MOABはあまりの大きさのため、爆撃機には搭載できず、輸送機からの投下となります。
よって、制空権下での使用が前提となるため、作戦初期段階の使用は制限されます。

 従って、効果の大きいMOABやそれに準ずる爆弾を「MOP」などと並んで、「B-1」や「B-2」などの爆撃機に搭載できるようにすることが、作戦の成否の一端を左右するかものしれません。

 いずれにせよ日本は、米軍による軍事行動もあり得るという前提で、備えを早急に整える必要があると考えます。

2017/08/07【ミサイル防衛の延長としての敵基地攻撃能力】

 安倍首相は、防衛大綱の見直しを指示しました。
防衛大綱は、概ね向こう10年間の防衛計画を示すもので、現行版は4年前に作成されました。

 今回の見直しの指示は、北朝鮮の弾道ミサイル開発の進展などを受けての措置です。
 

 ただ、安倍首相は、弾道ミサイルを発射前に叩く敵基地攻撃能力の保有については、慎重な姿勢を示しました。
安倍首相の頭には、防衛大綱の見直しは、あくまでも弾道ミサイル防衛の強化が目的であり、敵基地攻撃は日米安保の中で米軍の役割であるとの考えがあるようです。

 確かに、盾である弾道ミサイル防衛の強化は必要です。
しかし、いくら弾道ミサイル防衛を強化したところで、同時多発的な飽和攻撃を仕掛けられた場合、100%の迎撃成功率を保証することは困難です。

 また、弾道ミサイル防衛の柱であるイージスシステム用のミサイル「SM-3」の価格は、1発あたり数億円から十数億円とも言われており、北朝鮮の初歩的な誘導方式の弾道ミサイルを迎撃する手段としては決して安い装備ではありません。

 更に、抑止力としても、弾道ミサイル防衛の延長として自衛隊による敵基地攻撃能力の保有を検討すべきなのです。

 要は、弾道ミサイルをどの時点で叩くかという問題であるとも言えます。
少なくとも、北朝鮮による2回目の弾道ミサイル攻撃のような事態となった場合は、自衛隊が敵地攻撃を行ったとしても、先制攻撃にならないことは明白ですから、日米同盟の枠内であっても、米軍とともに自衛隊が敵地攻撃を行うことは可能であると考えます。

2017/08/06【北のICBM完成は安全保障環境を一変させる】

 北朝鮮によるICBM発射を受け、国連の安保理では新たな制裁決議が検討されています。
しかし、効果的な決議が実際に採択され、それが確実に履行されるかというと、期待薄と言わざるを得ません。

 北朝鮮のICBMは、米本土の一部を射程に収めていることは確実ですが、弾頭の大気圏再突入技術はまだ確立されていないと見られています。
しかし、専門機関の分析では、早ければ1~2年以内に、北朝鮮は核弾頭搭載可能なICBMを完成させると言われています。

 こうした中、日本は既に北朝鮮のノドンなどIRBMの射程に捉えられているので、米本土に届くICBMが完成したところで、日本の安全保障への影響はないという見方があります。

 しかし、北朝鮮のICBMの完成は、日本の安全保障環境を一変する可能性を秘めています。

 現在の日米安保条約では、北朝鮮が日本を攻撃すれば米国が反撃することになっていますが、北朝鮮が多数のICBMを保有している状況で、北朝鮮が日本を核攻撃した場合、米国は米本土が核攻撃されるリスクを冒してまで、北朝鮮に核による反撃を行う保証が本当にあるのかということです。

 これは、中国に対しても同様で、時の米国の指導者の決断次第では、核の傘は幻想となります。

 ですから、日本は、非核三原則を撤廃して、最低限の抑止力としての核装備を検討しなければならない状況にあるということです。

 北朝鮮にとって、日本攻撃の優先順位は韓国攻撃などに比べて低いので、むやみに恐れる必要はないとする見方もありますが、優先順位は情勢次第でいくらでも変化するものです。

 政治は、先手先手で対策を講じておくことが“平和を守る”ことに繋がります。

【参考】:8月5日付幸福実現党ニュース「北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、万全の措置を求める要望書を内閣府へ提出」https://info.hr-party.jp/2017/5236/

2017/07/30【弾道ミサイルの迎撃・妨害の検討を】

 北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、北海道の奥尻島の西約150kmの日本のEEZ内に着弾しました。

 民間の船舶や航空機など多数が往来する海域に着弾し、国によっては「攻撃を受けた」と解釈できるような重大な事態にもかかわらず、今回も日本政府の対応は相変わらず抗議に留まっています。

 ですから、北朝鮮は今後も大手を振って日本のEEZ内に向けて弾道ミサイルの発射を繰り返すことが予想されます。

 こうしたことが繰り返されないよう、日本は断固とした対抗措置を取るべきです。
その対抗措置の一つは、EEZ内に着弾すると予想された時点で、弾道ミサイルをイージス艦のSM3で迎撃することです。
EEZは領海ではないため、現行法での対応に限界があること事実ですが、船舶や航空機の乗員の安全や生命を守ることは日本政府の責務ですので、実現すべき対策です。

 また、北朝鮮は度重なる弾道ミサイルの発射実験で、様々な飛行データを収集していると思われます。
その飛行データの蓄積が弾道ミサイル技術の進歩に寄与しているはずですので、北朝鮮の弾道ミサイルから発せられる電波を日米が妨害し、データの収集をできなくすることも検討すべきです。

 ECMなどと呼ばれる電子戦は、現代の戦闘ではキーテクノロジーの一つであり、たいへん機密性の高い分野ですが、中露に日米の電子戦能力の一端を明かすことになったとしても、日本にとって脅威となるような弾道ミサイル技術を進展させないためには、実行する価値があるのではないでしょか。

 現在の日本政府の対応は手詰まり感が隠せません。
日本の平和を守るために、是非、一歩も二歩も踏み込んだ対応を期待したいと考えます。

2017/07/28【陸幕長は政治の犠牲者と言えるのでは?】

 南スーダンPKO派遣部隊の日報問題についての特別防衛監察の結果を受けて、稲田防衛相が辞任しました。
同じく責任を取る形で、事務方トップの防衛事務次官と、陸自トップの陸上幕僚長が事実上の更迭となりました。

 確かに、日報を隠蔽したいのであれば問題がありますが、そもそもこの問題の本質は別にあるのではないでしょうか。

 政府は、自衛隊を派遣するにあたって、派遣先が戦闘地域ではないことを前提条件の一つとしていました。
しかし、現地の治安が悪化し、派遣された部隊の日報に「戦闘が生起」と記されるまでになりました。

 もしも現に戦闘が起こっているのであれば、政府が言う自衛隊派遣の前程が崩れるため、防衛省・自衛隊内にいらぬ忖度が働いたと考えられます。

 政府は、「日報に記された『戦闘』は、法的な意味での戦闘行為ではない」などと説明していましたが、現地の部隊にとっては、「戦闘」にいくつもの解釈がある訳ではなく、「戦闘」は戦闘以外の何物でもなかったはずです。

 自衛隊は国際的には軍隊と認識されています。
ここで、なぜ文民ではなく軍隊が派遣されなければならないのか、原点に立ち返って考え直すべきではないでしょうか。

 まず、「日本は平和国家なので危険を伴う軍事的な国際貢献はしない」という考え方は、今の国際社会では通用しません。
国際的に視点に立てば、現に日本は、安全保障の分野でも国力にふさわしい国際貢献をすべき立場にまでなっています。

 よって、政府は速やかに、現場で命を張っている自衛官が、自信を持って任務を遂行でように前提条件や法制度を整えるべきだったのです。
故に、その意味で、今回、責任を取って更迭された陸幕長は、政治の被害者という側面があると考えます。

2017/07/25【ベトナムに中国が力による支配を鮮明に】

 ベトナムは、南沙諸島の排他的経済水域(EEZ)とされる海域での石油掘削作業を、中国の軍事的な圧力により中止した模様です(※)。
 

 中国は、自らが実効支配する南沙諸島の人工島などからの石油掘削作業への攻撃をちらつかせたものと思われます。
これが事実なら、中国は南シナ海での力による支配を鮮明にしたことになり、南沙諸島を軍事拠点化しないとした習近平主席の言葉は嘘であることがはっきりしました。

 ベトナムは、ベトナム戦争で米軍を撃退したと自負する強力な陸軍を擁していますが、それに比して海軍は貧弱なのが実情です。
過去には、南沙諸島周辺で何度も中国軍と軍事衝突を起こし、その度に実効支配していた島や岩礁を中国に奪われたという苦い歴史があります。
ベトナムも海軍力の近代化に力を注いでいますが、南シナ海での中国との戦力格差は開くばかりです。

 3年前には、中国はベトナムのEEZ内で、ベトナムの反対を押し切って強圧的に石油掘削を行っています。
今回も、ベトナムは中国の力に屈した形となります。
中国はますます力による南シナ海の支配に自信をつけるのではないでしょうか。

 ベトナムにしてみれば、中国は国連常任理事国なので、この問題の解決を国連に期待することはできません。
ベトナムは周辺国との連携を模索しており、日本に対する期待も大きくなっています。
よって、日本はその期待に応えるべく支援や軍事交流の一層の拡大を検討すべきではないでしょうか。

※:7月24日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/170724/wor1707240024-n1.html

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