Archive for the ‘外交・国防・安全保障’ Category

2019/03/20【他国への過剰反応が日本を危機にさらす】

 防衛省が開発を完了した超音速空対艦ミサイル「XASM-3」の調達を見送った主な理由は、射程距離が短いためでした。
 

 これは、中国軍などの艦艇に配備される対空ミサイルの射程距離が延び、XASM-3の射程距離を上回る可能性が出たため、攻撃時にXASM-3の発射母機を危険にさらすことになるからと見られます。

 ただ、実際の戦闘においては、単純に彼我の兵器の射程距離だけが勝敗を左右する訳ではありません。

 例えば、兵器の射程距離が長くても、その距離で目標を探知できなければ宝の持ち腐れになりますし、ミサイルを誘導するにあたってどの程度、電子的・光学的な妨害に強いかということも重要な要素です。
 

 一方、相手の攻撃兵器の射程外から攻撃できることは、自軍の損失を減らすための決定的な要素となります。
 

 では、なぜ、XASM-3の射程距離は十分ではなかったのでしょうか。

 それには、もちろん技術的な制約もありますが、「他国に脅威を与えない」という政治的な理由から、既存の空対艦ミサイル「ASM-2」と同程度の射程距離とすることが開発当初より決まっていたとのことです。
 

 それが事実であれば、結果的に政治が判断を誤ったということになります。

 こうした過剰とも言える他国への配慮は今に始まったことではありませんが、日本が配慮することで、相手国が兵器開発の手を弛めることは無いと考えた方がいいのではないでしょうか。

 政府は、今後、XASM-3の長射程化に取り組むとしていますが、空対艦ミサイルの防御手段は日進月歩です。

 ある意味で、国防を危険にさらしているわけですから、日本防衛の切り札的存在の超音速対艦ミサイルは、優先的に装備化する必要があると考えます。

2019/03/19【移設反対に利用されていないか】

 沖縄で希少な海獣「ジュゴン」の死骸が見つかりました。

 沖縄周辺で生息が確認されているジュゴンの数は3頭とされ、今回、見つかったジュゴンはその内の1頭と見られています。

 普天間基地の移設先である辺野古地区の近海もジュゴンの生息域の一部と見られ、移設工事で生息域に影響が出るとの声もあることから、基地移設反対派からはジュゴンが移設反対のシンボル的な存在となっています。

 実際、19日に安倍首相と会談した沖縄県の玉城知事も、今回見つかったジュゴンを引き合いに出して移設工事の中止を求めています。

 しかし、今回見つかった死骸は、太平洋に面する辺野古地区とは反対の東シナ海側ですから、移設工事との関連性が薄いのは明らかです。

 それでも関連性がゼロではないというのであれば、辺野古地区だけでなく、県内の全ての海洋埋め立て工事の中止を求めるのが筋です。
 

 そもそも、沖縄のジュゴンは、移設工事が始まる何年も前から絶滅に近い状態にあり、移設工事が原因で数が減ったのではないことは明らかです。

 また、ジュゴンの生息をきれいな環境のバロメーターと考えることもできますが、もともと沖縄はジュゴンの生息域としては北限ですので、ジュゴンという種にしてみれば、決して完璧な場所という訳ではありません。
 

 ジュゴンに限らず希少な海洋生物を保護することは大切な行為ですが、広大な海域を生活圏とするジュゴンの一部の餌場に影響を与えるからといって、国家全体の安全保障を危険にさらしていいはずはありません。
 

 沖縄県内では、辺野古地区以外に現在も大規模なものを含め海洋埋め立て工事が進んでいますが、ジュゴンを引き合いに沖縄県が工事の中止を求めているのは辺野古だけです。

 これでは、移設反対のためにジュゴンが利用されているように見えてしまいます。

2019/03/18【「間接的に中国人民解放軍に恩恵を与えている」と米軍高官が認識】

 米軍の高官が、グーグルの中国での事業活動について「間接的に中国人民解放軍に恩恵を与えている」との認識を示しました(※)。

  これは、中国軍が民間の高い技術を積極的に軍事転用していることを念頭に、高い技術を持つ企業が中国で事業を行う際に、その技術が中国軍に盗用される懸念があることを言っているものと思われます。

 また、同高官は、米国に本拠があるハイテク企業が国防総省との共同事業を拒む一方で、中国のような地政学的な競争相手で事業を進めているなどと皮肉も込めています。

 こうしたことは日本にとっても耳の痛い話です。

 日本の大学や学会などの研究機関は、軍事に関わる研究は行わないとして、防衛省との研究を拒む一方で、中国の企業や団体との研究開発は積極的に行っています。

 日本側としては、共同研究の相手が中国軍とどのような繋がりがあるのか証明できないにもかかわらず、「研究成果を他の目的には使用しない」などと覚書を交わしているので問題ないとの認識のようです。

 
 しかし、スパイがあらかじめ「軍事転用します」というはずなどありません。

 得た情報を、取り決めに反して市場に流通する製品やサービスに利用すれば、クレームを入れることができますが、軍事転用されれば、その事実を確認する術は無いのです。

 しかも、中国では、国防動員法により、有事の際、全ての国民や団体は共産党の指示のもとに協力しなければならないとあります。

 つまり、中国では軍事転用する法的根拠もあることを知るべきではないでしょうか。

 そもそも軍事技術とそうでない技術の境界は曖昧です。

 それでも日本の学術界が、軍事研究を行わないということにこだわるのであれば、軍事転用される可能性が否定できない中国企業や団体との共同研究は行わないと宣言すべきではないでしょうか。

 そうでなければ、自国の国防には協力しない一方で、他国の兵器の開発には手を貸すことになってしまいます。

 
 ※:3月17日付CNNニュースhttps://www.cnn.co.jp/usa/35134315.html

2019/03/15【今こそクリミアへの投資を考慮しては】

 プーチン大統領は、日露平和条約について「交渉の速度が失われた」と語ったとのことです(※)。

 これは、領土交渉も暗礁に乗り上げていることを示しており、日露両政府共に安易に譲歩できない事情が見て取れます。

 同時に、プーチン大統領は、まず日本が日米同盟から抜け出さなければならないという認識を示したとのことです。

 しかし、日米同盟は、発足当初は対ソ連を見据えていたとはいえ、東西冷戦が終わった現在では、対中国を考えた時に日本の安全保障にとって不可欠な存在です。

 当然、プーチン大統領もそのことを認識しているはずですから、交渉を進展させる上での日本に対する牽制の意味合いが強いものと思われます。

 ですから、日本としては、日米同盟からの脱却ではなく、別の大きなカードを切って、交渉を進展させるべきではないでしょうか。

 そのカードとは、ロシア経済に対する支援の強化です。

 プーチン大統領は、経済の低迷で高い支持率に陰りが見えています。

 そこで、ロシアから天然ガスや石油の輸入を大幅に増やす、あるいは欧米が課する経済制裁から一部脱却しクリミア半島へ投資することなどを検討してはどうでしょうか。

 欧米、とりわけ欧州からの反発があるかもしれませんが、日本の切実な事情として、中露を同時に敵に回すことはできないので、腹をくくる必要があります。

 
 以前にも申し上げましたが、親日のプーチン大統領の治世は、千載一遇のチャンスです。

 この機会を逃せば、中国包囲網にロシアを加えることが難しくなってくると考えます。

 ※:3月16日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20190316/k10011850531000.html

2019/03/13【印パの交戦で見えてくるもの】

 先月、半世紀ぶりにインド・パキスタン両国の戦闘機同士の交戦があり、インド軍機が撃墜されました。

 撃墜されたインド軍機は、「MiG-21」という旧ソ連で60年以上も前に開発が始まった機体で、インドがその発展型の機体を導入し、更に近代化を行って使用していたものですが、ひいき目に言っても旧式の機体です。
 

 一方、インド軍機を撃墜したパキスタン軍機は、機種が不明でしたが、どうやら米国製の「F-16」である可能性が浮上しています。

 インド側は、パキスタンが取り決めに違反してインドに対してF-16を使用した疑いがあるとして、米国に調査を要請している模様です(※)。

 なお、取り決めの具体的な内容は不明です。

 

 F-16もステルス機などと比べると最新鋭とは言えない機体ですが、開発初期の機体と現在生産している機体では、外見はほぼ同じでも、能力にはたいへん大きな差があります。

 パキスタンにも、テロとの戦いに協力した見返りとして、米国が比較的能力の高いバージョンのF-16を供与しています。

 今回の交戦では、F-16はMiG-21に対して優位であることを示しめしたことになります。
 

 パキスタンと対峙するインドにとっては、このF-16が脅威であることは間違いなく、インドとの関係を強化したい米国も、何らかの条件を付けてパキスタンに供与した可能性があり、複雑な国際関係の一端を覗かせています。
 

 ただ、パキスタンは別の戦闘機を中国と共同開発するなど、軍事面で中国と強い繋がりがあり、F-16の技術情報が中国に流出している懸念が拭えません。
 

 中国は、空軍力の近代化を急速に進めているとはいえ、未だにMiG-21に相当する「J-7」を多数配備しています。

 台湾にとっては、中国の新鋭戦闘機への対処を迫られている一方で、当面はJ-7への対応もおろそかにできない事情があります。

 台湾空軍の主力の1つは初期型のF-16ですから、パキスタンのF-16が台湾海峡の軍事バランスに悪影響を及ぼしていないか心配されます。

 

 こうした心配を払拭するためには、改めて、台湾に最新の機体を供与することが望まれます。

 ※:3月10日付CNNニュースhttps://www.cnn.co.jp/world/35133946.html

2019/03/10【国としての一体感の強化を】

 大阪の地方自治が混乱しているようです。

 4年前に橋下前知事のもと住民投票で否決された大阪都構想を、再度掲げて知事になった松井氏が、現状を打開しようと大阪市長とともに大阪府・大阪市のクロス・ダブル首長選に打って出たためです。
 

 確かに、大阪府と大阪市の二重行政による非効率な部分を是正する必要性は感じますが、一度否決された住民投票を、再び行うことにどれだけの大義があるのか疑問です。

 これでは、自身の主張が受け入れられるまで何度も住民投票を行うことにもなりかねず、住民投票そのものの重みが失われてしまうようにも感じます。
 

 国政政党の維新の会は、大阪都構想を青写真に、地方自治を強化するために憲法改正の必要性を主張しています。
 

 しかし、道州制の導入など、地方各々が個別に発展する可能性がある反面、どこまで地方自治を強化するのか十分検討しなければ、国としての一体感が失われる可能性もあります。
 

 むしろ、現在、一党独裁の巨大な全体主義国家である中国の脅威にさらされている中で、カリフォルニア州ほどの面積しかない日本は、中央集権を強化して国としての一体感を高めなければならないのではないでしょうか。
 

 故に、大阪府と大阪市の行政効率を高める問題と、道州制の導入を目指して憲法を改正する問題は、別の問題のように感じます。

2019/03/09【“遅かった”とならないために】

 アインシュタイン博士の未公開のノートや手紙が初めて公開され注目を集めています。

 その中で、「ドイツの軍備増強は極めて危険だが、ヨーロッパ各国はいまになってようやく真剣に捉え始めている」という記述が見られるとのことです(※)。

 第2次世界大戦勃発前の世界情勢を反映しており、ナチスが軍備増強・覇権拡大を進めているにもかかわらず、ヨーロッパ各国が楽観的に捉えてナチスへの対応が遅れたことを嘆いているものとされます。
 

 こうした状況は、今の東アジアの情勢と似ているのではないでしょうか。

 中国は、軍事費を毎年10%前後の伸び率で増強を続けるとともに、南シナ海では複数の人工島を造成し軍事拠点化し、海外にも軍事拠点を設ける動きを見せています。
 

 一方で、日本は必要な防衛費の増加を怠り、かつては通常兵器の性能で中国軍を上回るとされていたものの、今では日本単独で必要な防衛力を維持できているとは言えない状況になっています。
 

 それどころか、こうした状況にも関わらず憲法9条に固執し、「日本さえ戦争を放棄すれば平和が維持できるのだ」と考えている政党もあります。

 戦争は、いくら日本が放棄したとしても、相手次第では起こり得るものです。

 ですから「戦争の放棄」とは、日本が戦わずして降参するようなものです。
 

 かつてナチスに降参した国々がどうなったかを振り返れば、「降参しても戦争を回避すれば平和が守られる」という考えだけでは、平和はやってこないことが分かります。
 

 ですから、悪意を持って対外的な拡張を図る国に対しては、十分な抑止力を整備することを怠ってはなりません。

 さもなければ、気づいた時には多大な犠牲を払っていたということにもなりかねないのです。

 ※:3月7日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20190307/k10011838941000.html

2019/03/08【中国も先進国並みに法治の徹底を】

 中国の通信機器大手ファーウェイは、安全保障上の脅威を理由に自社製品の使用を禁じた米国政府の措置は、米国憲法に違反するとして米国内で訴えを起こしました。

 ファーウェイは、米国政府が自社を脅威とする証拠を示していないうえに、弁解の機会も与えられていないなどとしています。
 

 これについて、中国政府もファーウェイの動きに支持を表明しています。

 一方で、中国政府は反スパイ法に基づき外国人を次々と逮捕しており、これまでに複数の日本人も拘束され裁判にかけられています。

 その際、中国政府は逮捕の理由をほとんど明らかにせず、ただ、国家の安全を脅かす行為があったとするだけです。

 裁判も、弁護人は付けられず、非公開で行われます。

 

 ですから、外交の相互主義の原則からすれば、米国政府は、中国企業に対し詳細な証拠を示す必要が無いのではないでしょうか。

 そもそも高度なネットワーク機器に、製造元がソフト・ハードの両面でバックドアを仕掛けたとしたら、他者がそれを特定するのは至難の業ですし、証拠を示すこと自体が米国のサイバー防衛能力を明かしてしまうことに繋がりかねません。

 中国には安全保障上の脅威となる十分な動機があるので、米国が予防措置を講じるのは国家として当然といえます。

 それでもなお、中国が他国の法律を盾に自国の利益確保を図るのであれば、中国自身も先進国並みに法治を徹底させる必要があるのではないでしょうか。

 それは何よりも中国国民の利益の確保にも繋がります。

2019/03/06【透明性を求めるだけでは中国の軍拡は止まらない】

 中国の全人代が開幕し、今年の経済成長目標を6.0~6.5%と発表しました。

 この数字は昨年を下回るもので、中国経済の減速傾向を一層鮮明に物語っています。
 

 一方で、中国の国防費は7.5%増と、伸び率は鈍化傾向にあるものの、依然として高い水準を維持しています。

 日本円に換算すると19兆円余りとなり、日本の来年度の防衛費が5兆円余りですから、3倍以上の開きがあることになります。
 

 これに対し日本政府は、中国に「国防政策の透明性向上を求めていく」としていますが、こうした日本政府の反応は毎年同じです。
 

 確かに、そもそも中国政府が発表する統計値は日本の統計不正問題など比較にならないほど恣意的に改ざんされていると言われていますし、国防費には研究費や外国からの兵器購入費、それに基地の造成費などが含まれていないとされ、実際の額はこの数倍との指摘もあります。

 ですから、透明性の確保を求めることで、中国の軍拡の意図を明らかにし、他国に脅威を与えるような軍拡に歯止めをかけたいという思惑も理解できます。

 しかし、透明性の確保を求めるだけでいいのでしょうか。

 攻撃的な兵器を増強し、海外での展開能力を高める中国に対し、少なくとも懸念を示すべきではないでしょうか。
 

 もっとも、透明性の確保を求めたり、軍拡に懸念を示したりしたところで、中国が方針を変えるはずはありません。
 

 やはり軍拡の原資を断つ戦略を取らなければなりません。

 その最も効果的な戦略の1つが、トランプ大統領が進める中国との貿易戦争です。

 経済が減速しているにもかかわらず大幅な軍拡を進めれば、必ずどこかに歪みが生じるものです。

 日本は、米国の貿易戦争に同調することで、将来的な中国の民主化を手助け促していくべきではないでしょうか。

2019/03/05【武士道の国であるならば】

 幸福の科学の大川隆法総裁は、台湾で講演を行い多くの聴衆が参加しました。

 その模様はThe Liberty Web(※1)に詳しいのですが、台湾の大手新聞も好意的に伝えています(※2)。
 

 大川総裁は、この講演で台湾の将来について様々な観点で語りましたが、その中で日本人として強く心に残った言葉があります。

 それは、日本が台湾と国交を断絶したことについて「私は非常に恥ずかしいことであると感じています。少なくとも、武士道の国であるならば、そんなことをしてはいけない」と述べられたことです。

 政治や経済の影響力から考えれば、今となっては、台湾を捨てて大陸の中国共産党政府を取ったのは結果的に正しい選択だったという人もいます。

 しかし、本当にそうでしょうか。

 
 国交を断絶したことは、見方によっては、大義を捨てて経済を取ったようにも見えてしまいます。

 百歩譲って、中国と国交を回復したことで、中国をより良い方向に導くことができたのならばまだましですが、日本などの経済支援で実った果実は、自由・民主・信仰といった大切な3つの価値のいずれも蔑ろにする大国です。

 一方で、台湾は自由・民主・信仰の大切さを認めている国です。

 日本がまだ大義を重んじるサムライ精神を持った国であるならば、今からでも遅くはありません。

 台湾を国家と認め国交を樹立するべきではないでしょうか。

 日本は、台湾にもっと手を差し伸べねばならないと考えます。

 ※1:3月3日付The Liberty Web  https://the-liberty.com/article.php?item_id=15486
 
 ※2:3月3日付自由時報 https://news.ltn.com.tw/news/life/breakingnews/2715197

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