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2017/03/13【暗殺の黒幕はだれなのか?】

 金正男氏暗殺の黒幕が中国である可能性を、ネット・オピニオン番組「THE FACT(ザ・ファクト)」がスクープしました(※)。
 

 詳細はTHE FACTをご覧頂きたいと思いますが、確かに各種報道では、暗殺は北朝鮮の工作員による犯行であり、北朝鮮には暗殺の動機があるとされており、実際、それが事実なのでしょう。

 しかし、事件には疑問点が数多くあります。
例えば、「金正男氏は何度もマレーシアをはじめ東南アジア諸国を訪れており、犯行は、なぜ今回だったのか」、また、「金正男氏は中国の庇護下におかれているとされていながら、なぜ、今回は単独で行動していたのか」などです。

 THE FACTによれば、「金正男氏一家は、米国への亡命を求めており、それを阻止したい中国は、予てから暗殺を狙っていた北朝鮮を利用して金正男氏を暗殺させた」としており、そう考えればこれらの疑問も解けます。

 更に、先に金正男氏の長男とされる映像が公開されましたが、その長男も北朝鮮による暗殺の対象とされているものの、現在は米国政府の庇護下にあるとの情報もあります。
長男は、幼少の頃は北朝鮮にいたものの、その後は海外での生活が長く、北朝鮮中枢の内情には詳しくないと思われ、例え米国に亡命したとしても中国にとっては利用価値が低いのかもしれません。
実際、この映像が公開されたサイトでは、中国と米国に謝意を表しています。

 今回の事件では中国の反応がなぜか少ないだけに、逆に何らかの関与が疑われます。
事件の黒幕が中国であるということが事実であれば、現実の国際政治の厳しさの一端が垣間見られますし、中国は北朝鮮に振り回されているふりをしながら、実際は上手に利用していることになります。
中国は責任ある大国と言えるのか大いに疑問です。

※:「THE FACT(ザ・ファクト)」https://youtu.be/Pp1KeTqMI_c