12月
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2014/12/05の②【経済にも必要な宗教的な考え方】

 各党の公約を見てみますと、実は、補助金や手当などバラマキ型の政策が少なくありません。
特徴的なのは、左翼やリベラルな勢力だけでなく、かつては民主党のバラマキを批判していた自民党でさえ富裕層への課税を強化しています。

 バラマキ型の典型としては、社会主義を含む共産主義がその最たるものです。
共産主義を奉じる人は、貧しい者を救いたいという思いがあるのは事実です。
しかし、結果として、富める者から収奪して貧しい者に再配分するという考えには、「嫉妬の正当化」にも繋がりなりかねません。
よって、経済が成長していくという道筋にはなりません。

 もちろんセイフティーネットとしての社会保障は必要です。
しかし、施しを受けることが当たり前になってしまえば、社会保障費は際限なく膨らみますし、何よりもがんばろうという意欲を削いでしまいかねません。

 また、富裕層にとってみても、富を奪われるとの感覚が強いとともに、実際に成功者が引きずりおろされ社会全体の富の総量も増えることはないでしょう。

 やはり現時点で最善なのは、自由で健全な市場経済であり、成功した者が正当に評価を受ける社会ではないでしょうか。
そして、成功者に求められるのは、利他の心で自発的に寄付や慈善活動を行う精神ではないでしょうか。

 倫理観が欠如した市場原理至上主義は、先のリーマンショックのような事態を生み出します。
そこで必要となるのが宗教的な倫理観や使命感です。
政治だけでなく経済にも宗教的な考え方が大切であるということが言えます。