5月
11

2014/05/12【日本は原子力技術で世界に貢献すべきでは】

一時期ブームとなった連載マンガ「美味しんぼ」で、福島県内で鼻血が出る人が多くいてその原因は被爆であるとする内容が描かれており、原発事故の風評被害を煽っているとして批判を受けています。

実際に福島県内で他県に比べてどの程度鼻から出血する人が増えているのか定かではなりませんが、環境省も鼻血と被爆との間に科学的な因果関係はないとしています。

もしも鼻から出血する人が増えているのであれば、原因を究明すべきと考えますが、究明もせずに被爆と断定しているマンガの作者の姿勢に疑問を感じます。

特に、このマンガの内容は、全くのフィクションであると認識している読者が少ないと思われるだけに問題です。

このマンガを読んだ人の中には、福島県内の土地への恐怖心を感じたり、感情的に原発を嫌悪したりするようになる人がいるのではないでしょうか。

こうした日本国内の情勢を他所に、世界では発展途上国を中心に原発の数が増えており、建設中と計画中の原発が分かっているだけで計181基にも上っています(※)。

これらの原発の中には日本の技術をもとにしたものもありますが、今後、中国などによる建設が増加することが予想されます。

福島第一原発で事故があったことは事実ですが、それでもなお原発技術では特に災害対策面で日本が世界トップであることは間違いありません。

世界が今後も原発を必要としている中で、もしも日本が原発から手を引けば、日本よりも技術力が劣る中国製などの原発が増えていくことになってしまいます。

日本は、感情的に脱原発を行ってはなりません。

今まで蓄積した技術を生かし、事故を教訓として、今後も原子力技術を一層高めて世界貢献していく必要があると考えます。

※:5月11日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/economy/20140510-OYT1T50117.html?from=ytop_ylist