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2013/02/17【安倍首相の訪米で中国の軍拡に対しどこまで連携を示せるか】

注目されていた米国のオバマ大統領の2期目にあたっての一般教書演説は、直前に行われた北朝鮮の核実験に触れたものの、北朝鮮とともに地域の不安定要因となっている中国の軍拡には触れませんでした。

2期目のオバマ政権発足にあたって、新たに就任するケリー国務長官とヘーゲル国防長官は共に親中派と目されており、幸福実現党の饗庭直道広報本部長によれば、両氏とも反戦主義者とのことです。

中国にとって両氏は、与しやすい相手と見ていることでしょう。

オバマ大統領が1期目に表明したアジア回帰戦略は、政権中枢にこうした親中的な人物が加わる中で、本当に実効性を持つのか危惧されます。

実際、中国の航空機による尖閣諸島周辺での領空侵犯や、中国海軍のフリゲート艦による海上自衛隊の護衛艦に対する火器管制レーダーの照射の際に、前任のクリントン国務長官やパネッタ国防長官は、中国に対して強く釘を刺す発言をしていました。

しかし、レーダー照射事件直後に就任したケリー国務長官からは、そうした姿勢は感じられませんし、北朝鮮の核実験にレーダー照射事件が埋没した感さえあります。

今後訪米する予定の安倍首相は、2月22日のオバマ大統領との首脳会談で、東アジアの安全保障に関しての日米連携が一つの焦点ではないでしょうか。

北朝鮮の核問題については、連携を打ち出しやすいと思いますが、中国の軍拡に対してどこまで連携を打ち出せるかが、日本の安全保障にとって今後のポイントになるはずです。