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2012/11/30【もはやタブーではない“日本の核兵器保有”議論】

去る11月18日、幸福実現党の立木秀学(ついきしゅうがく)党首が講話で、日本の核兵器保有の必要性を訴えました。

その中で立木党首は、中国が日本に照準を定めた核兵器を保有していることを念頭に、「核兵器に対しては、こちらも同じように核兵器を持たなければ均衡しない。(中略)万が一にも、日本に対して核を使うと言うのであれば、こちらも核を使いますという状況を作らなければ、日本を守りきれない」と述べました。

また、20日になって、日本維新の会の石原慎太郎代表が講演で、外交政策について「軍事的な抑止力を強く持たない限り外交の発言力はない」とし、日本の核兵器保有の可能性について言及しました(※)。

石原氏は保守と見られていますが、幸福実現党が結党されて日本の核兵器保有の必要性を訴えるまでは、保守勢力であっても日本の核兵器保有はほとんどタブー視されてきました。

ある意味、幸福実現党の主張が強いからこそ、核兵器保有議論が表舞台に登場しやすくなったのではないでしょうか。

これからの日本は、核兵器の保有を考えなければなりません。

なぜならば、日本は、「米国の核の傘のもとにあるので、独自の核兵器を保有する必要がない」との考えもありますが、日本が中国から核攻撃を受けても、中国が米本土を射程に収める大陸間弾道弾を保有しているため、自国本土が核攻撃される危険を冒してまで、米国が中国に対して核で報復する可能性は低いのです。

つまり、米国による核の傘は無効化されていると言え、中国は核を使って日本を脅すことが可能なのです。

もちろん、日本には核アレルギーがある上に、米国との調整も必要になります。

しかし、覇権的な一党独裁国家である中国の軍事力が拡大する一方で、世界の警察官たる米国の軍事力が縮退していく中では、差し迫る中国の核の脅威から日本を守り抜くためには、「核保有」や「非核三原則の撤廃」を真剣に考える必要があるのではないでしょうか。

※:11月20日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121120/stt12112020160015-n1.htm