4月
10

2011/04/10 【頓挫した大連立=首相退陣論再燃も-大震災1カ月】

【頓挫した大連立=首相退陣論再燃も-大震災1カ月】2011年4月9日 時事通信より

東日本大震災から11日で1カ月。震災を機に与野党は「一時休戦」に入り、野党は被災地の復旧・復興に向け、政府・与党への協力姿勢を示している。

ただ、菅直人首相が求めた民主、自民両党の「大連立」は、谷垣禎一自民党総裁が拒否し、頓挫した。

与野党には「指導力不足の菅首相でこの難局は乗り切れない」との声が広がりつつあるが、首相の続投意思は固く、「菅降ろし」は容易ではない。

大震災の発生により、政治状況は一変した。在日韓国人からの政治献金が発覚し、首相は窮地に陥っていたが、野党は震災対策に全面協力。2011年度予算や、現行の子ども手当を6カ月延長するつなぎ法なども相次いで成立し、国会では一息つく形となった。

大震災や福島第1原発事故の対応で「首相はパフォーマンスしか考えてない。軽々に動き過ぎる」(自民党幹部)と指摘された。

野党は「菅内閣で日本の危機は救えない」(大島理森自民党副総裁)と批判を強め、復旧・復興のめどが付けば倒閣に動く構えを示す。

「やるべきことをやってない。今の状態で国政を担当するのは許されない」。

西岡武夫参院議長は7日の記者会見で、自ら復興構想を示さない首相の震災対応に不満をぶちまけ、退陣を迫る考えさえ示した。

民主党内では小沢一郎元代表に近い議員を中心に「一刻も早く辞めてもらいたい」(中堅議員)と首相退陣論が再燃しつつある。

自民党が小沢氏系議員と組んで「菅降ろし」に動く可能性も取り沙汰されている。

もっとも、今は被災地の復旧・復興が最優先で、政争どころではない。

「政局」に動けば、国民から厳しい批判を浴びる可能性があり、自民党としても「菅降ろし」に動きにくいのが実情だ。

首相が働き掛けた大連立は「首相の延命狙い」(自民党幹部)とみられ、谷垣氏は7日、「健全な野党として対応したい」と拒否を表明した。

未曽有の危機に対応するため、大連立による「救国内閣」を求める声は根強いが、野党は「菅首相退陣が前提」としている。

引用、以上。

「国家の存亡がかかっている大国難」が到来しているにもかかわらず、政治は政局に走っています。

本記事にも出ていますが、菅首相が働き掛けた大連立は「首相の延命狙い」に過ぎません。

危機管理能力が欠如した菅政権の枠組みの中で大連立を行っても「船頭多くして船山に登る」で、むしろ混乱はひどくなるでしょう。

「(大連立を行っても)菅内閣で日本の危機は救えない」という野党、及び一部民主党議員の認識はその通りです。

また、菅首相が降りて、谷垣氏が首相になっても非力で指導力が不足しており、頼りないことに変わりありません。与野党一致して「消費税増税」をするだけで終わるでしょう。

与野党とも連立で大騒ぎしていますが、形式にこだわらず、与野党一致して、未曾有の国難に当たり、一刻も早い復旧・復興を実現すべきです。

その上で、復旧・復興が一段落したところで解散を行い、震災復興、救国内閣のあり方を民意に問うべきではないでしょうか。