トランプ大統領が国賓として来日しています。
そのトランプ大統領が問題視しているのが、対日貿易赤字です。
米国の対日貿易赤字と対中貿易赤字とでは、意味合いが全く異なりますが、今回の日米貿易交渉で米国側がどう出るのかが注目されています。
ただ、トランプ大統領は日本の参院選後の妥結を視野に入れているようです。
確かに、安倍首相が何らかの妥協を迫られることは必至ですから、安倍首相としては参院選への影響を考慮して、貿易交渉の結論を是が非でも参院選後に延ばしたいところでしょう。
トランプ大統領は、日本からの自動車などの輸入量に制限を設けることや関税の引き上げをチラつかせていますし、日本に米国製品の輸入を増やすように迫っています。
ですから、日本としては、最大の貿易相手国である米国に輸出を規制され経済が縮むよりは、輸入を拡大して経済を拡大する戦略が有効です。
しかし、10月の消費増税が実施されれば、日本国内の購買力は落ち込むことが確実ですから、こうした戦略もうまくいくとは言えません。
一方、トランプ大統領は、減税と規制緩和により、米国経済を好調に導いています。
安倍首相もこうしたトランプ大統領の政策を手本にして、消費増税を撤回して減税路線に転じるべきではないでしょうか。
先日発表された統計の通りに日本経済が本当に好調ならば、輸出を維持したまま輸入量を増やすことが可能となり、米国の対日貿易赤字も減らすことに繋がるはずです。
しかし、過去には、選挙前は好調を示すデータが発表され、選挙後に下方修正が発表されることが幾度とありました。
同様に、選挙に影響する政治課題を極力先送りし、選挙後に後出しするようなやり方はもう見直すべきと考えます。